田舎に家を建てたいと考えたときに、何に気を付けたらいいのかがわからない方も多いのではないでしょうか?田舎に家を建てるには、デメリットもメリットもあるので、さまざまな点に気を付ける必要があります。
この記事は、田舎に家を建てるデメリットをはじめ、田舎生活のデメリットの原因と対処法、田舎に家を建てて後悔しないための事前調査、田舎に家を建てる注意点と対策、田舎に新築の家を建てるメリットについて、詳しくご紹介いたします。
田舎に家を建てるデメリットとは?
田舎に家を建てようと思ったときに、気になることのひとつとして、デメリットが挙げられます。田舎に家を建てるデメリットを知っておくことで、許容できるものであるかどうかを確認できるでしょう。
田舎に新築の家を建てるデメリットには、以下の13点があります。
- 処分を考えたときに売却しづらい
- 交通の便が悪く、通勤や通学が大変
- 車社会のため、車の維持費などの出費が嵩む
- 虫や爬虫類が多い・虫や爬虫類が大きい
- オシャレなお店がない・少ない
- 欲しいものが簡単に手に入らない
- レジャー施設がない・少ない
- 生活に必要な施設やお店が少ない
- 近所付き合いが密で大変
- 生活費が高額になる可能性がある
- 給与の低い仕事が多い・就職が難しい
- 進学先が限られている
- 自然災害に遭いやすい
それでは、田舎に新築の家を建てるデメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
処分を考えたときに売却しづらい
田舎の家は買い手がつかないことも多く、処分をしようと思ったときに売却しづらいといったデメリットがあります。
交通の便が悪く、通勤や通学が大変
電車やバスなどの本数が少なく、通勤や通学が大変です。車やバイクがないと生活がしづらいといえるでしょう。
車社会のため、車の維持費などの出費が嵩む
田舎は車社会であるため、車の維持費がかかります。車も1家族1台ではなく、1人1台であるため、維持費が通常の家庭の数倍かかることになります。
虫や爬虫類が多い・虫や爬虫類が大きい
田舎は自然が豊かなため、虫や爬虫類が多く、虫や爬虫類が大きい傾向にあります。虫や爬虫類が苦手な人には耐え難い環境であるといえるでしょう。
オシャレなお店がない・少ない
田舎は商業施設などが少ないため、あるのはスーパー程度です。オシャレなお店に行きたい場合には、都会に出向かなければなりません。
欲しいものが簡単に手に入らない
田舎にあるのは大きなスーパー程度であるため、欲しいものが必ずしも手に入るとは限りません。欲しいものがある場合には、都会に出向くか、インターネットショッピングを活用しましょう。
レジャー施設がない・少ない
田舎にあるのは大きなスーパー程度であり、レジャー施設があることは稀です。レジャー施設に行きたければ、都会に出向くしかないでしょう。
生活に必要な施設やお店が少ない
大きなスーパーはあるものの、生活に必要な施設である病院やドラッグストアなどのお店が少ないため、病気をしたり、買い物をしたりしたいと思ったときに不便です。
近所付き合いが密で大変
田舎特有なのが、近所付き合いの密さです。都会であれば、隣近所に挨拶をする程度でも、田舎ではそうはいきません。
近所付き合いがしたくない場合には、田舎に家を建てるのは向いていないといえるでしょう。
生活費が高額になる可能性がある
食費は安いものの、食費以外は特に安いわけではないので、車の維持費などを考えると、生活費自体が高額になる可能性があるため、注意が必要です。
給与の低い仕事が多い・就職が難しい
田舎は仕事が少ない傾向にあります。また、給与が低いことも多く、都会でバリバリ働き、給与をもらっていた場合には、その差に驚くことでしょう。
田舎に家を建てるにあたり、転職をする場合にはよく考えて行う必要があります。また、就職先が少ないため、転職自体が難しい可能性があります。
進学先が限られている
田舎には学校が少ない傾向があります。そのため、子どもの学力に合った進学先が見つからないケースもあるので注意が必要です。
進学先が見つからない場合には、寮生活やひとり暮らしをさせる必要があるので、田舎に家を建てるときには子どもの進学先についてもよく考えてから行いましょう。
自然災害に遭いやすい
田舎は自然災害に遭いやすい傾向にあります。
自然災害に遭遇してしまうと、家が壊れてしまったり、家を失ってしまったりすることにつながるので、必ずハザードマップで自然災害に遭いやすくないか、家を建てるときにしっかり確認しましょう。
田舎生活のデメリットの原因と対処法
田舎生活には、デメリットがあります。そのデメリットには原因があるため、原因さえ明らかになれば、対処する方法を見つけることが可能です。
田舎生活のデメリットは、先述した「田舎に家を建てるデメリット」と共通している部分が多くあります。
以下は、田舎生活のデメリットの原因と対処法を一覧にした表です。
【田舎生活のデメリットの原因と対処法の一覧】
田舎の生活のデメリットの原因 | 対処法 |
交通の便が悪く、電車やバスが少ないため、車がないと日常生活が大変 | 車を所有する。車を持っていない場合には、車の購入をする。免許を持っていない場合には、運転免許証を取得する。 |
車社会のため、車の維持費などの出費が嵩む | 事前に必要な費用を用意しておく。 |
虫や爬虫類が多い・虫や爬虫類が大きい | 虫や爬虫類を駆除する。虫や爬虫類が入ってこないように対策する。 |
オシャレなお店がない・少ない | オシャレなお店は都会と比較して少ないため、遠出をしてオシャレなお店に行く。 |
欲しいものが簡単に手に入らない | お店が少ないため、欲しいものが手に入らないことがある。欲しいものが手に入らない場合には、インターネットショッピングを利用する。 |
レジャー施設がない・少ない | 気分転換に遊びに行く場所がないので、少し足を伸ばして娯楽施設に行く。 |
生活に必要な施設やお店が少ない | 病院やスーパー、ドラッグストアなど、生活に必要な施設やお店が少ないため、病院であればかかりつけ医をつくっておく。スーパーやドラッグストアではまとめ買いをしたり、インターネットショッピングを活用したりする。 |
近所付き合いが密で大変 | どのような近所付き合いをしている地域なのかを事前に確認してから、田舎に住むようにする。 |
生活費が高額になる可能性がある | 田舎は土地などが安い反面、日用品などが都会と比較して、高額になることがある。高額な日用品などは、インターネットショッピングを利用して、費用を抑える。 |
給与の低い仕事が多い・就職が難しい | 事前に給与の高い仕事を見つけ、就職しておく。 |
進学先が限られている | 通える小学校・中学校・高校・大学が限られているため、必ずしも成績に合った学校に通えるとは限らない。そのため、寮に入ったり、ひとり暮らしをして通ったりする。 |
自然災害に遭いやすい | 事前にハザードマップでどんな土地であるかを確認しておく。 |
田舎に家を建てて後悔しないための事前調査
田舎に家を建てて後悔しないためには、事前調査をしっかり行うことが大切です。
事前調査をすることで、田舎を建てる上で重要なことがわかり、家を建ててからこんなはずじゃなかったと思う可能性を低くできます。
田舎に家を建てて後悔しないための事前調査には、以下の6点があります。
- 近所付き合いはどの程度必要ななのか
- どんな独自のルールが存在するのか
- 通勤時間や通学時間にどのくらいの時間がかかるか
- どんな環境なのか
- 売却したいと思ったときに売却できるのか
- 移住者は多いか
それでは、田舎に家を建てて後悔しないための事前調査について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
近所付き合いはどの程度必要ななのか
近所付き合いは都会と大きく異なります。どの程度の近所付き合いが必要であるかを事前に確認しておくことで、近所付き合いに耐えうるかを確認しましょう。
どんな独自のルールが存在するのか
田舎には独自のルールが存在していることがあります。
独自のルールを知らずに田舎に家を建ててしまうと、独自のルールになじめずに困ってしまうため、独自のルールの有無は事前に確認しておきましょう。
通勤時間や通学時間にどのくらいの時間がかかるか
電車やバスの本数が少ないため、通勤時間や通学時間にどのくらいの時間を要するのか、また電車バスを逃してしまったときには、どの程度待たなければならないかなどを確認しておく必要があります。
どんな環境なのか
田舎は都会とさまざまな点で異なっています。
特に自然が豊かであることはメリットだと考えられがちですが、虫や爬虫類が多いといったデメリットと表裏一体であるため、どんな環境であるかを事前に確認するのは重要です。
売却したいと思ったときに売却できるのか
田舎の家や土地の場合、売却したいと思ったときに売却できない可能性があります。
売却したいと思ったときに売却できる土地であるかを事前に確認しておくことで、売れなくて困るという状況を回避することが可能です。
移住者は多いか
移住者が多いということは、移住者が住みやすい田舎であるということです。
移住に関する問い合わせなどを受け付けているなど、さまざまなサービスの面で優れている可能性が高く、移住がしやすい場所であるといえるでしょう。
移住者の多さを事前に確認しておくと、住みやすさがわかることがあります。
田舎に家を建てる注意点と対策
田舎に家を建てるときには、事前調査をしっかりしなければならないことは、「田舎に家を建てて後悔しないための事前調査」で先述した通りです。田舎に家を建てるときに事前調査をした上で、注意すべき点や対策について知っておくことは、田舎に家を建てた後に後悔する可能性を低くすることにつながります。
田舎に家を建てて後悔しないようにするためには、お試し体験移住をするのがおすすめです。お試し体験移住とはその名の通り、お試しで移住を体験できるサービスのことをいいます。
田舎では、お試し体験移住をするために、体験施設を用意しているところも多くあるので、家を建てたいエリアにお試し移住体験ができる施設があるかを確認しましょう。一定期間お試しで移住することによって、家を建ててから「こんなばすじゃなかった」というミスマッチを防ぐことができます。
田舎に新築の家を建てるメリット
田舎に新築の家を建てるデメリットがあるように、メリットも存在しています。
田舎に新築の家を建てるときには、デメリットだけでなく、メリットにも着目するようにしましょう。
田舎に新築の家を建てるメリットには、以下の9点があります。
- 広い土地に家を建てられる
- 庭でバーベキューができる
- 自然が多い
- 子育てがしやすい
- 通勤ラッシュの中、通勤しなくてよい
- 忙しない生活から解放される
- 移住支援金を受けられることがある
- 土地や建築費用が安い
- 食費が安い
それでは、田舎に新築の家を建てるメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
広い土地に家を建てられる
田舎には都会とは異なり、広い土地が多いため、広い土地に大きな家を建てられるといったメリットがあります。
庭でバーベキューができる
土地が広く、大きな家が建てられるため、庭も広い傾向にあります。
庭が広く、お隣との間隔も開いているため、庭でバーベキューをしても近隣の迷惑にならず、楽しめます。
自然が多い
田舎は自然豊かで空気がきれいです。環境のいい場所で日常生活を送れます。
子育てがしやすい
広い公園が多く、子どもを遊ばせる場所に困りません。
また、保育園や幼稚園に入りやすいといったメリットがあるものの、進学先が少ないといったデメリットもあるため、子育てに関してはメリットだけに着目するのは危険です。
通勤ラッシュの中、通勤しなくてよい
都会では通勤ラッシュが当たり前です。毎日窮屈な中、通勤をするのは疲れます。ですが、田舎であれば、通勤ラッシュがなく、快適な通勤時間を過ごせます。
ただし、電車やバスの本数が少ないため、電車での通勤が難しく、車での通勤を選択しなければならない可能性もあります。
忙しない生活から解放される
都会にいると、目まぐるしく時間が過ぎていきます。
やりたいこともやらなければならないことも多いですし、遊ぶ場所も多いので飲み会やレジャーなどに行くことも増えがちです。
ですが、田舎にはいい意味で何もないため、忙しない生活から解放され、ゆっくりと過ごすことができます。
移住支援金を受けられることがある
田舎に新築の家を建てる場合には、移住支援金を受けられることがあります。
以下は、内閣官房・内閣府総合サイトでは以下のように「移住支援金」に関して、「地方創生移住支援事業の概要」として規定されています。
東京23区に在住または通勤する方が、東京圏外(※1)へ移住し、起業や就業等を行う方に、都道府県・市町村が共同で交付金 (※2)を支給する事業です。
※1 東京圏内の条件不利地域を含みます。
※2 世帯の場合は100万円以内(18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合は18歳未満の者一人につき最大100万円を加算)、単身の場合は60万円以内で都道府県が設定する額。
<引用・出典:地方創生サイト>
土地や建築費用が安い
田舎は土地や建築費用が安いため、都会に家を建てるよりも同じ費用で大きな家や設備の整った家を建てることが可能です。
食費が安い
農家の直売所などがあり、スーパーで購入するよりも安く野菜を購入できます。物価も全体的に都会と比較すると安い傾向にあります。
まとめ:田舎に家を建てるデメリットと解決策
田舎に家を建てたいと思ったときには、田舎に家を建てるデメリットを知っておくことが大切です。デメリットを知っておくことで、どのような点で後悔をしてしまう可能性があるかかがわかりますし、対処法を考えることもできます。
田舎に家を建てて後悔しないためには、まず事前調査をしっかり行いましょう。事前調査をすることで、田舎に家を建てる際の注意点と対策が自ずと見えてきます。田舎に新築の家を建てるメリットについても理解しておくことで、デメリットとメリットを比較して、本当に田舎に家を建てるべきかを判断できるでしょう。
田舎に家を建てることは、さまざまな点に気を配る必要がありますが、それぞれの注意点に気を付ければ、後悔のない家を建てられるはずです。