40代シングルマザーが家を建てたいと思ったとき、家を建てることは難しいのか?について、気になることでしょう。
40代シングルマザーが家を建てたいと思ったときには、しっかりとした理由があるだけでなく、メリットやデメリットがあるため、知っておくことが大切です。
この記事では、40代シングルマザーが家を建てるのは難しいかどうかをはじめ、40代シングルマザーが家を建てる理由、賃貸と比較した際の40代シングルマザーが家を建てるメリット・デメリット、40代シングルマザーが家を建てる場合の年収と住宅ローン審査について、40代シングルマザーが家を建てる際の助成金について、詳しくご紹介いたします。
40代シングルマザーが家を建てるのは難しい?
40代シングルマザーが家を建てるのは、決して簡単なことではありません。それは以下の8点の理由からです。
- 住宅ローンの返済をするのが難しい
- 諸経費の支払いをするのが難しい
- 資産価値が低くなってしまった場合、売却が難しい
- 家の定期的な点検やメンテナンス(修理・リフォーム)が高額で支払いをするのが難しい
- 住環境がよくない可能性がある
- 子どもに資産として残せない可能性がある
- 再婚したいと思ったときに邪魔になる可能性がある
- 引っ越しが簡単にできなくなってしまい、引っ越したいときに困る可能性がある
このように、家を建てた後に発生する問題に悩む可能性もあるため、40代シングルマザーで家を建てるのは、難しいといえるでしょう。
また、費用に関わることでシングルマザーが家を建てるのは難しい傾向にあります。ですが、40代シングルマザーで家を建てるのが難しいからといって、家を建てられないわけではありません。
40代シングルマザーであっても、助成金などを利用して、家を建てる方法があります。40代シングルマザーで家を建てたいと思ったら、すぐに諦めるのではなく、どのような方法であれば、家を建てられるか考えるようにしましょう。
40代シングルマザーが家を建てる理由
40代シングルマザーが家を建てる理由は、実にさまざまです。費用面から考える場合もあれば、住環境から考える場合もあるでしょう。
ここでは、40代シングルマザーが家を建てる理由について、さまざまな角度から詳しくご紹介いたします。
40代シングルマザーが家を建てる理由には、以下の6点があります。
- 賃貸物件で家賃を支払い続けるよりも、持ち家の方が金銭面でメリットがあるから
- 家賃と住宅ローンがほぼ同じ金額であったとしても、持ち家の方が設備のグレード高いから
- 団体品用生命保険に加入できるので安心できるから
- セキュリティの高い家に住めるから
- 間取りの自由度が高いから
- DIYを自由にできるから
それでは、40代シングルマザーが家を建てる理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
賃貸物件で家賃を支払い続けるよりも、持ち家の方が金銭面でメリットがあるから
賃貸物件で家賃を支払い続けるよりも、持ち家で住宅ローンを支払った方が、いずれ資産になるというメリットがあります。
資産になるということは、金銭面でメリットがあるということです。長い目で見たときに、メリットが大きい方がよいという判断から家を建てることがあります。
家賃と住宅ローンがほぼ同じ金額であったとしても、持ち家の方が設備のグレード高いから
家賃と住宅ローンがほぼ同じ金額であったとしても、持ち家の方が設備のグレードが高くなります。
同じ費用を支払うのであれば、生活の質を向上させるという点で家を建てた方がよいといえるでしょう。
団体信用生命保険に加入できるので安心できるから
家を建てるときには、住宅ローンを契約します。住宅ローンを契約するときには、ほとんどの場合、団体信用生命保険に加入します。
団体信用生命保険とは、住宅ローンを契約した人が重大な病気にかかったり、亡くなったりしたときに、残りの住宅ローンを支払わなくていいという保険です。
家を建てて、団体信用生命保険に加入していれば、もしものときにも対応できることから、なんの保証もなく、家賃を支払い続けるより安心であるといえるでしょう。
セキュリティの高い家に住めるから
賃貸物件では、セキュリティの高い家はそう多くはありません。ですが、家を建てるのであれば、セキュリティにこだわって建てることも可能です。
子どもを留守番させるなどの状況が発生する場合には、よりセキュリティの高い家に住んでいた方が安心できます。
家を建てる理由としては、セキュリティの高さは大きな部分を占めるものでしょう。
間取りの自由度が高いから
家を建てれば、間取りの自由度は高くなります。
すでに間取りが決まっている建売住宅などもありますが、注文住宅であれば、間取りを自由に決められるため、家族構成に合わせた間取りにすることが可能です。
そのため、40代シングルマザーで家を建てる場合には、間取りの自由度の高さは、十分に家を建てる理由になるでしょう。
DIYを自由にできるから
子どもの成長に合わせて部屋を使いやすくするときに、賃貸物件の場合は、DIYができません。
ですが、家を建てていれば、DIYは自由にできるので、より使いやすい部屋にすることが可能です。
賃貸と比較!40代シングルマザーが家を建てるメリット・デメリット
40代シングルマザーが家を建てるメリットとデメリットには、さまざまなものがあります。
ここでは、その中でも賃貸物件と比較した場合の40代シングルマザーが家を建てるメリットとデメリットについて、詳しくご紹介いたします。
40代シングルマザーが家を建てるメリットには、以下の5点があります。
【40代シングルマザーが家を建てるメリット5点】
- 賃貸物件で家賃を支払うなら、同等の住宅ローンで持ち家を持てる
- 賃貸物件で家賃を支払うより、同等の住宅ローンで設備のグレードを上げられる
- 賃貸物件と比較して、間取りに自由度が高い
- 賃貸物件ではできないDIYやリフォームを自由にできる
- 賃貸物件では家賃を支払っても資産にならないが、子どもに資産として残せる
40代シングルマザーが家を建てるデメリットには、以下の4点があります。
【40代シングルマザーが家を建てるデメリット4点】
- 賃貸物件とし比較して、初期費用の用意が大変
- 賃貸物件ではかからない税金やメンテナンス(修理・リフォーム)費用がかかる
- 賃貸物件と違って、再婚をする場合に持ち家が邪魔になってしまう可能性がある
- 賃貸物件と違って、気軽に引っ越しができない
それでは、40代シングルマザーが家を建てるメリットとデメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①賃貸物件で家賃を支払うなら、同等の住宅ローンで持ち家を持てる
賃貸物件では必ず家賃が必要です。また、2年に1回は更新料も支払わなければなりません。ですが、家を建てて住宅ローンを契約した場合、家賃と同等の金額で持ち家を持つことが可能である場合が多くあります。
賃貸物件の場合は、いくら家賃を支払っても資産にはなりませんが、持ち家の場合は住宅ローンを完済すれば資産になります。同等の費用を支払うのであれば、家を建てた方がメリットがあるといえるでしょう。
メリット②賃貸物件で家賃を支払うより、同等の住宅ローンで設備のグレードを上げられる
賃貸物件と持ち家では、設備のグレードが大きく異なります。
賃貸物件の家賃と持ち家の住宅ローンが同等の金額であったとしても、持ち家の方が設備のグレードは上がります。
より設備のいい家に住みたい場合には、家を建てた方がメリットがあるといえるでしょう。
メリット③賃貸物件と比較して、間取りに自由度が高い
賃貸物件はすでに建てられている家の中から自分の理想に近い部屋を探すことになります。
必ずしも条件が合致する賃貸物件が見つかるわけではないので、間取りだけでなく、駅までの距離や家賃など、どこかを妥協しなければならないことがほとんどです。
ですが、家を建てれば、間取りの自由度が高くなるため、理想の家に住める可能性が上がります。
メリット④賃貸物件ではできないDIYやリフォームを自由にできる
賃貸物件ではDIYやリフォームは基本的にできません。なぜなら、賃貸物件の場合は、借りた当初と同じ状況にして部屋を返却しないといけない原状復帰のルールがあるからです。
ですが、家を建ててしまえば、その家は持ち家となるため、DIYをしてもリフォームをしても問題はありません。
子どもの成長に合わせて、部屋のつくりを変えたい場合には、家を建てた方がメリットがあるといえるでしょう。
メリット⑤賃貸物件では家賃を支払っても資産にならないが、子どもに資産として残せる
賃貸物件はいくら家賃を支払っても自分のものにはなりません。そのため、資産として子どもに残すことは不可能です。
ですが、家を建てた場合、住宅ローンを完済してしまえば、その家は資産となり、子どもに残すこともできます。
子どもに資産として家を残したい場合には、賃貸よりも持ち家の方がよいといえるでしょう。
デメリット①賃貸物件とし比較して、初期費用の用意が大変
賃貸物件の場合、初期費用は家賃と敷金・礼金のみです。
ですが、持ち家の場合は、頭金や手付金などが必要となり、その額は敷金・礼金とは比べ物にならない金額です。
初期費用という点では、賃貸物件よりも家を建てる方が必要となるため、デメリットであるといえるでしょう。
デメリット②賃貸物件ではかからない税金やメンテナンス(修理・リフォーム)費用がかかる
賃貸物件では、固定資産税や都市計画税などの税金はかかりません。また、設備が故障した場合は、大家さんが設備を修理したり新しくしたりするため、メンテナンス(修理・リフォーム)費用の用意は不要です。
ですが、家を建てた場合には、固定資産税や都市計画税などの税金はかかりますし、メンテナンス(修理・リフォーム)費用の用意も必要になります。
家を建てる方が固定資産税や都市計画税などの税金面やメンテナンス(修理・リフォーム)費用がかかるといったデメリットがあります。
デメリット③賃貸物件と違って、再婚をする場合に持ち家が邪魔になってしまう可能性がある
賃貸物件は借りているだけなので、再婚をする場合に相手が持ち家を持っていたら、その家に引っ越したり、新しく賃貸物件を借りたりすることが容易です。
ですが、家を建ててしまっている場合、再婚をするときに相手も持ち家を持っていたり、引っ越しが必要になったりすると、持ち家が邪魔になってしまうことがあります。
家を建てることがデメリットとなってしまう可能性があるので、再婚を視野に入れている場合には家を建てるのは慎重になった方がよいでしょう。
デメリット④賃貸物件と違って、気軽に引っ越しができない
家を建ててしまうと、賃貸物件と違って、気軽に引っ越すことはできません。
子どもの学校や習い事に変更や追加が出た場合、引っ越したいと思っても、持ち家の場合はその場所を動けません。
子どもの学校や習い事で引っ越しが必要な可能性がある場合には、家を建ててしまうのは、デメリットとなるでしょう。
40代シングルマザーが家を建てる場合の年収と住宅ローン審査について
40代シングルマザーが家を建てる場合に、気になることとして、住宅ローンの審査があるのではないでしょうか?住宅ローンの審査は、シングルマザーであってもシングルマザーでなくても、年収やそのほかのさまざまな項目で審査をされます。
シングルマザーだからといって、審査に落ちることはありませんし、シングルマザーだからといって審査に通過することもありません。あくまで、住宅ローンの審査は、審査項目を通過できるかによります。
以下は住宅ローンの仮審査で審査される項目です。
- 借入形態(ひとり・ふたり・連帯責務)
- 借入目的(土地購入の場合は、物件購入・注文住宅購入土地あり・新築などに該当)
- 土地の価格
- リフォームの価格(土地のみの契約の場合は0円)
- 借入希望日
- 借入期間
- 申し込み希望店(インターネット上での契約が可能な場合もあり)
- ローン取り扱い手数料(定額型・定率型・未定から選択)
- 売買金額請負金額
- 諸経費等(仲介手数料や不動産登記費用など)
- 必要資金総額
- 借入希望額
- 申し込みの金融機関以外の借入額
- 自己資金
- 資金調達合計額
- 毎月返済額
- ボーナス月返済額
- 毎月返済日
- 生年月日
- 勤務形態
- 前年の年収税込額
- 収入合算での審査の実施の有無
また、以下は住宅ローンの本審査で審査される項目です。
- 生年月日
- 勤務形態
- 前年の年収税込額
- 勤続年数
- 同居家族続柄
- 健康状態
- 住宅ローンの完済時の年齢
- 返済負担率
このように、住宅ローンの審査には、事前審査と本審査の両方を通過する必要があります。
年収にも大きく関わる返済負担率とは?
返済負担率とは、返済比率とも呼ばれるもので、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合のことです。
返済負担率は、一般社団法人住宅金融普及協会の「返済負担率の計算」で簡単に計算できます。
返済負担率は、20~25%で収めるのが適しているといわれ、その中でも20%程度には収めるのがよいとされています。
以下の表は、「借入金利2%」・「返済期間35年」・「元利均等返済」だった場合の年収別の借入希望額と返済負担率を一覧にしたものです。
【年収別の借入希望額と返済負担率】
年収 | 借入希望額 | 返済負担率 |
300万円 | 1,550万円 | 20.538% |
400万円 | 2,100万円 | 20.869% |
500万円 | 2,600万円 | 20.67% |
600万円 | 3,100万円 | 20.538% |
700万円 | 3,600万円 | 20.4437% |
800万円 | 4,100万円 | 20.372% |
このように、年収によって、借り入れられる額は異なります。適切な返済負担率で借りているかも住宅ローンでは審査対象になるため、事前に借り入れられるおよその額を知っておくことは大切です。
40代シングルマザーが家を建てる際の助成金について
40代シングルマザーが家を建てるときに、問題となるのが費用です。40代シングルマザーの場合、利用できる助成金があるので、助成金を上手に活用して、家を建てるときの負担を減らしていくとよいでしょう。
40代シングルマザーが家を建てる際の助成金には、「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」があります。
「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」とは、男女共同参画局の施策のひとつであり、「20歳未満の児童を扶養している配偶者のない女子または男子、寡婦等に貸し付けられます。」<引用:内閣府ホームページ「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」>とされています。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制では、「住宅を建設し、購入し、補修し、保全し、改築し、又は増築するのに必要な資金」<引用:内閣府ホームページ「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」>を目的として貸し付けられます。
以下は、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の「住宅資金」の詳細を一覧にしたものです。
【母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の「住宅資金」の詳細一覧】
項目 | 詳細 |
限度額 | 1,500,000円 |
特別 | 2,000,000円 |
据置期間 | 6ヶ月 |
償還期間 | 6年以内
特別7年以内 |
利率 | (保証人有)無利子
(保証人無)年1.0% |
<引用:内閣府ホームページ「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」>
このように、20歳未満の子どもがいるシングルマザーの場合、シングルマザーの年齢に関わらず、住宅資金として、貸し付けが行われています。ただし、貸し付けであるため、住宅ローンと同様に、返済しなければなりません。
住宅ローンと大きな違いは、返済期間と利率です。特に利率は保証人がいる場合、無利子となるため、かなり安く貸し付けを受けられます。
また、保証人がいない場合でも年1.0%と住宅ローンと比較して、かなり安い金利で借りられるため、住宅ローンだけでなく、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を上手に活用することが重要です。
40代シングルマザーが家を建てる場合の注意点まとめ
40代シングルマザーが家を建てるのは難しいかどうかについては、難しいものの、不可能ではないといえるでしょう。
賃貸と比較した際の40代シングルマザーが家を建てるメリット・デメリットは、費用面だけでなく、生活全般におけることも多いため、メリットとデメリットを比較して、納得のできる決断をするのがおすすめです。
また、40代シングルマザーが家を建てる場合の年収と住宅ローン審査についてですが、住宅ローンの審査にはシングルマザーであることは大きく影響しません。
基本的に年収やそのほかの審査項目に問題がないかが審査されます。
40代シングルマザーが家を建てる際の助成金もあるので、活用できるものはしっかり活用して、少しでも金銭的に余裕を持たせるのがよいでしょう。