家を建てるときに何の問題もなく、完成する家を想像することでしょう。ですが、それは腕のいい大工に家を建ててもらった場合です。ダメな大工に依頼してしまうと、手抜き工事をされたり、工事自体を失敗されたりしてしまい、欠陥住宅に住むことになってしまう可能性があります。
欠陥住宅を建てられてしまうと、ライフプランが大きく変わってしまうので注意が必要です。家を建てると決めた場合には、ダメな大工をしっかりと見極めてどんなことに気を付けるべきかを知っておくようにしましょう。
この記事では、ダメな大工の特徴をはじめ、ダメな大工の見極め方やダメな大工の失敗事例、失敗しない大工の選び方について、詳しくご紹介いたします。
ダメな大工の特徴とは?
家を建てるときに大切なのは、腕のいい大工に家を建ててもらうことです。家は決して安い買い物ではないですし、何より長期間に渡って住む場所です。
ダメな大工に建てられてしまうと、さまざまな点で問題が発生し、家を建てても住めないこともありますし、経年劣化が始まる前にメンテナンス(修理・リフォーム)が必要になってしまうこともあるでしょう。
ダメな大工を選んでしまうということは、かなりリスクが高いということです。そんなダメな大工に依頼してしまわないように、ここでは、ダメな大工の特徴についてご紹介いたします。
ダメな大工の特徴には、以下の8点があります。
- 道具を丁寧に扱わない
- 木材を丁寧に管理していない
- タバコを吸いながら作業をしている
- 現場の掃除がきちんと行われおらず、整理整頓されていない
- 仕事を雑に行っている
- 人気がなく、予約が入っていない
- 作業場を見られるのを避けたがる
- きちんと挨拶ができない
それでは、ダメな大工の特徴について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
道具を丁寧に扱わない
道具を丁寧に扱わない大工はダメです。仕事のできる腕のいい大工は必ず道具を丁寧に扱います。
現場に道具が散乱していたり、きちんと並べられたりしていない場合は、ダメな大工である可能性が高いです。
必ず現場に見学に行って、道具を丁寧に扱っているかを確認しましょう。
木材を丁寧に管理していない
現場で木材を丁寧に管理していない大工はダメです。たとえば、現場を歩くときに木材を踏みつけても平気な場合などはこれにあたります。
木材は家を建てる上でなくてはならないものなので、木材を大切に扱えない大工は信頼できません。現場での木材の扱いはしっかり確認するとよいでしょう。
タバコを吸いながら作業をしている
論外ではありますが、タバコを吸いながら作業をしている大工がいます。こんな大工は絶対にダメです。
仕事をしているという自覚もないですし、仕事に対して真摯な態度がない時点で問題があるといえるでしょう。また、腕のいい仕事のできる大工は、決してタバコを吸いながら作業をすることはありません。
現場に確認に行ったときにタバコを吸っているか吸っていないかの確認はするようにしましょう。
現場の掃除がきちんと行われおらず、整理整頓されていない
仕事のできる腕のいい大工のいる現場は掃除が行き届いており、整理整頓されています。また、現場だけでなく、現場に建てられた仮設トイレの中もキレイに保つなど、整理整頓が徹底されています。
ですが、ダメな大工の場合、現場の掃除ができておらず、散らかっており、整理整頓されていません。現場が散らかっていることがなぜダメな大工であるかというと、現場が散らかっていることで必要な部品が見つからなくなってしまい、施工ミスにつながる可能性があるからです。
現場が散らかっている場合には、ダメな大工が仕事をしているということなので注意しましょう。
仕事を雑に行っている
仕事を雑に行っている大工はダメな大工です。腕のいい仕事のできる大工の場合、仕事は丁寧に行います。
仕事が丁寧か雑かは完成した家を見ることでわかるので、実際に建てられた家を見学できる完成見学会に足を運びましょう。丁寧な仕事で建てられた家は、問題なく建てられています。
雑な仕事で建てられている家は、本来であれば隙間が空かないような場所に隙間が空いているなど、やり直しをしなければならないところを面倒くさがってやり直しせずに完成としてしまっています。
人気がなく、予約が入っていない
腕のいい大工がいる工務店の場合、常に予約が入っています。反対にダメな大工のいる工務店の場合は、人気がないため、予約が入っていません。
工務店は地域密着型のため、口コミや評判で仕事が決まります。ですから、ダメな大工がいて評価の低い工務店の場合は予約がいっぱいにはなりません。
作業場を見られるのを避けたがる
作業場を見られるのを避けたがるのは、作業に手を抜いていたり、タバコを吸いながら作業しいたりするなど、作業を見られて困ることがあるからです。
たとえば、作業の見学日程を事前に教えるようにいってきたり、見学自体を断ったりするような場合はダメな大工がいると考えてよいでしょう。
きちんと挨拶ができない
きちんと挨拶もできない大工はダメです。なぜなら、腕のいい大工はきちんと挨拶ができるからです。
挨拶すらもできないような大工は、ダメな大工であるため、挨拶のできない大工がいたら依頼しないようにしましょう。
ダメな大工の見極め方
ダメな大工に依頼しないためにも知っておくことが大切なのは、ダメな大工の見極め方です。
ダメな大工の見極め方を知っていれば、誤って依頼することもなく、家を建てたときに失敗する可能性をぐっと減らすことができます。
ダメな大工の見極め方には、以下の8点があります。
- 道具の扱い方が雑ではないか
- 木材の扱い方が雑ではないか
- 現場が散らかっていないか
- タバコを吸いながら作業していないか
- 挨拶はきちんとできているか
- 雑な仕事をしていないか
- 予約が常に入っているか
- 見学を嫌がらないか
ダメな大工の見極め方は、ダメな大工の特徴を知っていないと判断ができません。ダメな大工を見極めるときには、ダメな大工の特徴が当てはまらない大工を選ぶ必要があります。ダメな大工の特徴がひとつでも当てはまる場合には、依頼するのをやめた方がいいでしょう。
また、ダメな大工の特徴と反対の大工は、腕のいい大工です。ダメな大工が見極められたら、腕のいい大工に自然と依頼できるということでもあります。
ダメな大工に依頼しないことが安心安全な家を建てることにつながるので、ダメな大工をしっかりと見極めることが大切です。
ダメな大工の失敗事例
ダメな大工の場合、さまざまな失敗をしています。家主がその失敗に気が付くのは、家を建ててからであるため、ほとんどの場合、取り返しがつきません。
ダメな大工の失敗が、後々、修理してもらって済むのであればまだいい方で、最悪の場合、建て直しを選択しなければならないこともあります。
ですから、ダメな大工の失敗事例は、詳しく知っておくことが大切です。
ダメな大工の失敗事例には、以下の19点があります。
- 本来の長さではない、短い釘を打ち込んでいる
- 本来の長さではない、長い釘が打ち込まれているので釘が貫通している
- 釘が曲がったり、間隔が等間隔ではなく、バラバラに打たれている
- 本来、釘を打つところに打たれていない
- 裂けている木材を使用している
- 壁がひどく歪んでいる
- 壁にひび割れがある
- 壁に傷や汚れがついている
- 床がかなり傾いている・建物が傾いている
- 壁紙が途中で切れている
- 隙間が空くべきところではないので、隙間が空いている
- 雨漏りがしている
- 天井にひび割れがある
- 屋根裏部屋の部品が正確に使用されていない
- 水漏れが起こってしまう
- 断熱材がしっかり入っていない・途中で切れてしまっている
- 下地が露出してしまっている
- 基礎(鉄筋)が露出してしまっている
- 基礎工事のコンクリートにひび割れがある
このように、ダメな大工の失敗事例はたくさんあり、家主が建てている間に気が付くことはほぼ不可能です。
ですが、ダメな大工の失敗例は、主に欠陥住宅の症状につながっていきます。欠陥住宅にはさまざまな大変さがあるため、注意が必要です。
欠陥住宅はなぜ大変?
欠陥住宅を建てられてしまうと、とても大変です。なぜなら、欠陥住宅を建てられてしまうと、何度も修理が必要になったり、最悪の場合は建て直しをしなければならなくなったりするからです。
せっかく家を購入したのに、欠陥住宅を建てられてしまうと、裁判に発展することもあるので、住めないという問題を含め、その後のライフプランにも悪影響が出てきてしまうこともあります。
ダメな大工に依頼することは避け、腕のいい大工に依頼するようにしましょう。
失敗しない大工の選び方
ダメな大工に依頼してしまっては、せっかくの新しい家が台無しになってしまいます。家を建てるときに重要なのが、失敗しない大工選びです。
腕のいい大工に依頼することができれば、家の完成を楽しみに待つことができます。ここでは、失敗しない大工の選び方についてご紹介いたします。
失敗しない大工の選び方には、以下の9点があります。
- 工務店の大工の場合、地元に根付いている工務店に在籍しているか
- 地元の気候や風土をよく理解しているか
- 現場が整理整頓されているか
- 道具を丁寧に扱っているか
- 現場でタバコを吸いながら作業をしないか
- 挨拶はしっかりできるか
- 現場を快く見せてくれるか
- 仕事は丁寧か
- 口コミや評判が良いか
大工選びに失敗しないためには、腕のいい大工を選ぶ必要があります。
工務店の大工の場合、地元に根付いている工務店に在籍していると、腕のいい大工の可能性が高まります。
地元に根付いているということは、地元の人からの信頼が熱く、雑な仕事をしてこなかったということです。
失敗しない大工選びは、どこに依頼するかから始まっているといえるでしょう。
地元の気候や風土をよく理解しているか
失敗しない大工選びをする場合には、地元の気候や風土をよく理解しているかも重要です。
地元の気候や風土を理解していると、カビや結露、ひび割れのない、その土地にあった家を建ててもらえます。
家を建てたときにトラブルが少なく、安心して住めるでしょう。
現場が整理整頓されているか
大工選びで失敗しないためには、現場に足を運ぶことが大切です。現場が散らかっている場合には、ダメな大工なので依頼するのは避けましょう。
腕のいい大工の場合、現場は常に整理整頓がされています。大工選びで失敗したくなければ、散らかっていない現場の大工を選びましょう。
道具を丁寧に扱っているか
道具を丁寧に扱わない大工はダメな大工なので、選ぶのはやめましょう。
大工選びで失敗しないということは、腕のいい大工を選ぶこととイコールです。腕のいい大工は決して道具を雑に扱いません。
道具がしっかりと手入れされているかも確認しましょう。
現場でタバコを吸いながら作業をしないか
ダメな大工は現場でタバコを吸いながら作業をします。
大工選びで失敗したくない場合は、タバコを吸いながら作業をする大工を避けましょう。
挨拶はしっかりできるか
挨拶がしっかりできない大工はダメです。もちろん、昔気質の職人気質の寡黙な大工さんはいます。ですが、そういった方でも挨拶はしっかりします。
現場の見学などで顔を合わせたときに挨拶をしない大工がいた場合には、依頼するのをやめた方がよいといえるでしょう。
現場を快く見せてくれるか
現場の見学を申し出たときに快く対応してもらえない場合は、ダメな大工である可能性が高くなります。
常に現場をきれいに保っており、タバコも吸わず、丁寧に仕事をしているのであれば、いつ見学に来てもらっても問題はありません。
ですが、そのどれもが出来ていなかったり、一部ができていなかったりした場合には、現場を見られたくないため、あらかじめ、見学に来る日程を教えるように言われたり、見学自体を断られたりすることがあります。
特に構造の部分は家を建ててしまうと見えない部分なので、どのような工事がされているかを知ることはできません。現場を見学に行く場合には、構造部分を建てているときがおすすめです。
大工選びで失敗しないためには、現場を快く見せてもらえるかを確認するようにしましょう。
仕事は丁寧か
大工選びで失敗しないためには、仕事の丁寧さを確認しましょう。ダメな大工は仕事が雑です。
雑な仕事は、巡り巡って、欠陥住宅へとつながっていきます。数か所の欠陥であっても大変ですが、場合によっては建て直しが必要なこともあります。
欠陥住宅が建ってしまった場合、取り返しがつかなくなってしまうため、仕事が丁寧な大工を選ぶことで失敗の確率を減らせるでしょう。
口コミや評判が良いか
口コミや評判が良いことは大切です。すでに家を建てられた方が口コミや評判が評価に直結しています。
口コミや評判のいい工務店やハウスメーカーには、ダメな大工ではなく、腕のいい大工がいるので、大工選びを失敗しないためには、口コミや評判も確認するようにしましょう。
まとめ:ダメな大工の特徴と失敗しないためのポイント
家を購入するときには、さまざまなことに気を配らなければなりませんが、その中でも家を建てる大工の選び方はとても重要です。ダメな大工に依頼してしまうと、思いもよらぬところを失敗されてしまったり、手抜き工事をされてしまったり、いろいろな問題が発生します。
いわゆる欠陥住宅やそれに近い家を建てられてしまうことにつながりかねません。欠陥住宅の怖いところは、修理だけで済まず、家を建て直す必要があったり、最悪の場合、裁判に発展してしまうことです。せっかく立てているライフプランが台無しになってしまう可能性もあるので、ダメな大工を選ぶのは本当に大変な思いをすることになります。
ダメな大工を選ばないようにするためには、ダメな大工の特徴をはじめ、ダメな大工の見極め方や失敗しない大工の選び方をしっかり知っておく必要があります。これらを知っておくだけで、実際にダメな大工に出会ったときに、依頼を取りやめるなどの対応がとれるでしょう。