お役立ち情報

家を買った後にかかるお金(ランニングコストや税金)の目安と対処法・資金計画と軽減措置

家を買うときには、家を買うときにしかお金がかからないような気持ちになることもあるでしょう。しかし、家は買った後にもお金がかかります。

この記事では、家を買った後にかかるお金にはどんなものがあるかをはじめ、家を買った後にかかるお金の目安、家を買った後にかかるランニングコストについて、家を買った後にかかる税金について、家を買った後にかかるお金を含めた資金計画、家を買った後にかかるお金に困ったときの対処法について、詳しくご紹介いたします。

家を買った後にかかるお金とは?

家を買うときには、さまざま費用がかかります。ですが、家を買ったら、そこで終わりではありません。家を買った後には、維持費がかかります。

以下は家を買った後にかかるお金を一覧表にしたものです。

【家を買った後にかかるお金一覧】

家を買った後にかかるお金 家を買った後にかかるお金の詳細
家のメンテナンス費用(修理・リフォーム費用) 家を維持するために必要な費用。家を維持するためには、メンテナンス(修理・リフォーム)が必要であり、定期的にかかる費用でもあります。

一戸建ての家であっても、マンションであっても必要になります。

管理費(マンションの場合) マンションを購入した場合、毎月支払わなければならない費用。マンションを維持するのに必要な費用でもあります。
修繕費の積み立て費用(マンションの場合) マンションを購入した場合、毎月支払わなければならない費用。マンションの共有部分で修理が必要になった場合に使用される費用であり、積み立てなければなりません。
駐車場代(マンションの場合) マンションを購入して車を所有している場合、毎月支払わなければならない費用。ほとんどの場合、マンションの駐車場は機械式駐車場となっています。
駐輪場代(マンションの場合) マンションを購入して自転車やバイクを所有している場合、毎月支払わなければならない費用。
セキュリティ費用(セコムやアルソックなど) セキュリティ会社と契約する場合、必要になる費用。マンションの場合は、オートロックであったり、管理人がいたりするため、あまり契約されることはありません。ですが、一戸建ての場合は、セキュリティ強化のために契約されることが多い傾向にあります。
団体信用生命保険 団体信用生命保険は契約したら終わりではなく、毎月決まった金額を支払わなければなりません。しかし、団体信用生命保険は住宅ローンの金利に含まれていることがほとんどであるため、団体信用生命保険単体での支払いは必要ありません。
 住宅ローン 住宅ローンは契約したときから返済するまで支払いが必要な費用。家を買ったあとも支払いが続きます。
不動産取得税 家を買ったことに対して課税される税金のこと。不動産取得税申告書の提出が必要になります。不動産取得税の納付方法にはさまざまな方法があります。不動産取得税には免税点や軽減制度があり、活用することが可能です。
固定資産税  土地や住宅にかかる税金のこと。市町村に納めます。
都市計画税  土地や住宅を持っている人が納める税金。市町村の発展のために納めます。
火災保険 料 火災をはじめ、落雷や爆発、台風や暴風、洪水などの災害、盗難や破損などを補償する保険料。任意でどこの保険会社と契約するかを選べます。
地震保険料  地震による倒壊をはじめ、地震による火災、流質などを補償する保険料。任意でどこの保険会社と契約するかを選べます。基本的には火災保険と一緒に契約するため、単体の保険はありません。

このように、家を買うときだけでなく、家を買った後にもさまざまなお金がかかります。

家を買った後にかかるお金には、家を維持するためのものから、定期的に毎月支払わなければならないもの、税金、保険料など多岐に渡るため、どんな支払いがあるかを知っておくことが大切です。

何にお金が必要なのかを知っておくことで、支払いを忘れなかったり、貯金としてどのくらい置いて置かなければならないかを理解したりすることができるでしょう。

家を買った後にかかるお金の目安

家を買った後にかかるお金には、さまざまな項目があります。

以下は家を買った後にかかるお金の目安を一覧表にしたものです。

【家を買った後にかかるお金の目安一覧】

家を買った後にかかるお金 家を買った後にかかるお金の目安
家のメンテナンス費用(修理・リフォーム費用) 家を維持するために必要な費用であり、

一戸建ての家なのかマンションなのかによって費用が異なります。

一戸建ての場合は、1年間13~27万円程度

マンションの場合は、基本的に管理費・修繕積み立て費用でまかなえますが、室内のメンテナンス(修理・リフォーム)は別途費用がかかります。

ただし、実際にメンテナンス(修理・リフォーム)が必要になるのは、5年目あたりからです。

家のメンテナンス費用(修理・リフォーム費用)を使用しないときは積み立てておきます。

管理費(マンションの場合) 国土交通省の「平成30年度マンション総合調査結果」によると、駐車場使用料等からの充当額を含む月/戸当たりの管理費の総額の平均は 15,956 円であり、形態別では、平均は、単棟型が 16,213円、団地型が 14,660 円となっています。

<引用:国土交通省ホームページ「政策・仕事>住宅・建築>住宅>マンションに関する統計・データ等「平成30年度マンション総合調査結果〔概要編〕 (PDF)」>

修繕費の積み立て費用(マンションの場合) 国土交通省の「平成30年度マンション総合調査結果」によると、月/戸当たり修繕積立金の額は、平成30年度の月/戸当たりの修繕積立金の額の平均は11,243円、、駐車場使用料等からの充当額を含む修繕積立金の総額の平均は12,268円となっています。

<引用:国土交通省ホームページ「政策・仕事>住宅・建築>住宅>マンションに関する統計・データ等「平成 30 年度マンション総合調査結果からみたマンション居住と管理の現状(PDF)(令和4年4月28日更新)」>

駐車場代(マンションの場合) マンションの規模や地域によって異なります。

月額5,000~50,000円程度

駐輪場代(マンションの場合) マンションの規模や地域によって異なります。

月額100~200円程度

ただし、バイクのみ費用が高いケースもあります。

セキュリティ費用(セコムやアルソックなど) セキュリティ会社によって費用が異なります。

【セコムの場合】

レンタル……税込7,920円(月額料金)

機器買取り……税込5,060円(月額料金)

 

【アルソックの場合】

レンタル……税込8,470円(月額料金)

機器買取り……税込4,070円(月額料金)

団体信用生命保険 団体信用生命保険は住宅金利に年0.0%〜0.3%程度の通常金利が上乗せされています。
 住宅ローン 住宅ローンはフラット35で契約し、35年支払うのが基本ですが、購入する家や契約者の年収によっても大きく金額が異なります。
不動産取得税 不動産取得税の金額は以下の計算式で計算します。

【土地の場合】

取得した土地の価格*1 × 3% = 当初税額

当初税額 - 減額額*2= 納める額

 

*1 宅地等(宅地及び宅地評価された土地)を取得した場合は、取得した不動産の価格に2分の1を乗じます。

*2 減額額は、新築住宅用の土地または中古住宅用の土地の減額(地方税法第73条の24)の適用があるときに軽減される額です。

 

【住宅の場合】

(取得した家屋の価格-特例控除額*3)× 3%(住宅) = 納める額

(取得した家屋の価格-特例控除額*3)× 4%(非住宅) = 納める額

 

*3 特例控除額は、中古住宅の特例(地方税法第73条の14第3項)の適用があるときの額です。

 

<引用:東京都主税局ホームページ「税金の種類>不動産取得税>不動産取得税計算ツール」>

固定資産税  固定資産税の金額は以下の計算式で計算します。

課税標準額×税率(1.4%)=税額

※ただし、評価額を基に課税標準額で決められた課税標準額に対し、税率(原則1.4%)を掛けた額が税額となります。しかし、市町村は必要に応じて、1.4%と異なる税率を条例で定めることができます。 また、場合により減額措置(税額を減少させる措置)が適用されることがあります。

<引用:総務省ホームページ「政策 >地方行財政 >地方税制度>やさしい地方税>固定資産税」>

都市計画税  都市計画税の金額は以下の計算式で計算します。

土地又は家屋の評価額×税率(0.3%以下 ※市町村の条例による)=税額

<引用:総務省ホームページ「政策 >地方行財政 >地方税制度>やさしい地方税>都市計画税」>

  火災保険料は保険期間・建物構造・築年数・一戸建てかマンションかによって金額が異なります。

【一戸建ての場合】

1年の場合、40,000円程度

5年の場合は130,000~260,000円程度

【マンションの場合】

1年の場合、3,000~4,000円程度

5年の場合は12,000~16,000円程度

地震保険料  基本的には火災保険と一緒に契約するため、火災保険料に含まれている。

このように、家を買った後にかかるお金の目安は項目によって大きく異なります。

また、どのくらいの規模の家を買ったか、購入者の年収によっても、かかるお金の金額は違うといった特徴があります。

家を買った後にかかるランニングコストについて

家を買った後にかかるランニングコストとは、家の維持費のことです。

家を買った後にかかるランニングコストには、以下の13点があります。

  • 家のメンテナンス費用(修理・リフォーム費用)
  • 管理費(マンションの場合)
  • 修繕費の積み立て費用(マンションの場合)
  • 駐車場代(マンションの場合)
  • 駐輪場代(マンションの場合)
  • セキュリティ費用(セコムやアルソックなど)
  • 団体信用生命保険
  • 住宅ローン
  • 不動産取得税
  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 火災保険料
  • 地震保険料

このように、家を買った後にもさまざまなランニングコストがかかるので、家を買うときに持っている貯金をすべて使用するのは避けましょう。

家を買ったらランニングコストは必ずかかってしまうので、その分を貯金で置いておくことで、安心してランニングコストの支払いができます。

また、家のメンテナンス費用(修理・リフォーム費用)はランニングコストの中でも大きな金額が必要となるものです。

新築の場合、家のメンテナンス費用(修理・リフォーム費用)はすぐに必要にはならないため、毎年貯金しておきましょう。

家を買った後にかかる税金について

家を買った後にかかるお金の中には税金もあります。税金は基本的な算出方法が決まっているので、どのくらいの金額が必要であるかはわかりやすいのが特徴です。

また、税金によっては補助制度などもあるので、上手に活用することが大切であるといえるでしょう。

家を買った後にかかる税金には、以下の3種類があります。

  • 不動産取得税
  • 固定資産税
  • 都市計画税

それでは、家を買った後にかかる税金について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

不動産取得税とは?

不動産取得税とは、家を買ったことに対して課税される税金であり、不動産取得税申告書の提出が必要です。

不動産取得税の場合、軽減制度があります。軽減制度を活用できるのは、以下の3つのうちのどれかに該当する場合です。

  1. 住宅を新築する場合 (土地を取得してから3年以内)
  2. 建売住宅や新築マンションを購入する場合 (新築1年以内の未使用住宅とその土地の同時購入)
  3. 中古住宅とその敷地を取得した場合 (個人が自己の居住の用に供するもの)

<引用:東京都主税局ホームページ「税金の種類>不動産取得税」>

また、さまざまな方法で納付ができるのも特徴です。
不動産取得税の納付方法には、以下の方法があります。

  • スマートフォン決済アプリ
  • クレジットカード
  • ペイジー(Pay-easy)
  • コンビニエンスストア※ただし、納付書1枚あたりの金額が30万円までの納付書でバーコードがあるもののみ。

<参照:東京都主税局ホームページ「税金の種類>不動産取得税」>

固定資産税とは?

土地や住宅にかかる税金のことであり、市町村に納めます。

軽減制度などはありません。

都市計画税とは?

土地や住宅を持っている人が納める税金であり、市町村の発展のために納めます。

軽減制度などはありません。

家を買った後にかかるお金を含めた資金計画

家を買うときには、家を買った後にかかるお金を含めた資金計画を立てておくことが大切です。

すでに家を買った後にかかるお金がどのくらいの金額であるかは、「家を買った後にかかるお金の目安」で先述した通りですが、買った家の規模や購入者の年収などにもよって、家を買った後にかかるお金は異なるため、それぞれが必要な金額を貯金しておかなければなりません。

家を買うときには、家を買った後にかかるお金を含めた資金計画をしっかり立てるようにしましょう。

家を買った後にかかるお金に困った時の対処法

家を買ったものの、家を買った後にかかるお金の金額が大きくて困ってしまうこともあるでしょう。

お金がないからといって、支払わなくていいわけではありません。いかにお金を用立てるかが重要になります。

家を買った後にかかるお金に困ったときの対処法には、以下の3点があります。

  • カードローンを利用する
  • 親から援助してもらう
  • 親から借りる

カードローンは家を買った後にかかるお金が払えない分のお金を借りることができます。

ただし、住宅ローンですでに借り入れがあるため、カードローンの審査に通らない可能性もゼロではありません。

また、親から援助してもらうことが可能であれば、援助をしてもらうのもひとつの方法であるといえるでしょう。

援助は無理でも借りることができる場合には、親からお金を借りて、家を買った後にかかるお金を支払うといった方法も取れます。

ただし、これらは最終手段であるため、できる限り、日々の貯金で家を買った後にかかるお金を支払えるようにしておきましょう。

まとめ:家を買った後にかかるお金と必要資金

家を買うときにはとても大きなお金が動きます。ですが、実は家を買った後にもさまざまな費用が必要であり、それなりの金額のお金が動くことになります。

まずは、家を買った後にかかるお金にはどんなものがあるかを知ることが重要です。次にそれらに一体どの程度のお金がかかるかを確認しましょう。

家を買った後にかかるランニングコストを知っておけば、どのくらいの貯金が必要になるかが自ずとわかります。家を買った後にかかるお金を含めた資金計画を建てるようにしましょう。

また、家を買った後にかかるお金の中には税金も含まれています。軽減制度が使えるものもあるので、どのような税金があるかも確認しておきましょう。

もしも、家を買った後にかかるお金に困ったときには、さまざまな対処法の中から自分が取れる最善の方法を取ることが大切です。