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工務店の見積もりが高い?!見積内容のチェック方法とは?

注文住宅を建てようと工務店に見積もりをお願いしたところ、高いと感じた時、あなたならどうしますか?「この金額って、相場から見て妥当なのかな」、「どこの部分を削ってもらえば良いの?」などと、悩みは尽きません。結論としては、正しい見積もりの取り方を予習しておくことが大事です。

家を建てるのは、大半の人が初めての経験になると思います。この記事は、「知っておかないと損をする」見積もりの重要ポイントとチェック方法をすっきり整理してお伝えしています。「急に費用が上乗せになって困った」という事態にならないためにも、しっかりと見積もりについて理解しておきましょう!

工務店の見積もりが高い?!見積内容のチェック方法とは?

見積もりは、契約をしても良いと思える工務店に絞って、設計プラン(間取り図)と、見積書の作成を依頼しましょう。大切なのは、予算、家を建設する予定地や希望する間取り、こだわりたいデザインや設備などです。その上で、工務店の見積もりが高かった際、チェックするポイントがあります。詳しく見ていきましょう。

本体工事費

本体工事費は、建物そのものを建てるのにかかる費用です。大まかに、基礎工事、家の骨組みや内装、屋根や窓、内装、水回りの設備を含む家全体の工事費用です。この価格が家の価格になっているケースもあり、本体工事費だけでは家は建たないことに注意が必要です。

本体工事費の目安

住宅金融公庫の調査によると、注文住宅の価格の全国平均は3454万円(土地の購入費を含まず)でした。価格帯としては1500〜3500万円が目安になりそうです。本体工事費は、見積総額の7〜8割が目安です。本体工事費は、使う部材や家のデザインのこだわりなど、どのような家を建てるかによって、見積もりは大きく変わってきます。

引用:住宅金融支援機構 2019年度フラット35利用者調査https://www.jhf.go.jp/files/400353155.pdf

付帯工事費用

付帯工事費用は、建物以外の工事にかかる費用のことを言います。具体的には、給排水工事、外構の工事、地盤改良工事費、フェンスや門扉、庭などの植栽、照明や太陽光発電設備の費用などが含まれます。最初の見積もりでは、地盤改良費など不明な点も多いため概算で示されていることもあります。

付帯工事費用の目安

付帯工事費用の目安は、総工事費の2〜3割とされていますが、土地の面積や建物の設計にもよります。特に、地盤改良費には注意が必要です。家を建てる土地の地盤が不足していると、家が傾いてしまうため補強が必要になります。100万円単位で費用がかかる場合もあり、全体費用を押し上げる要因になるため重要なチェックポイントです。

諸費用

諸費用は、工事以外にかかる費用のことを指します。工事請負契約書の印紙代、住宅ローンの諸費用、火災保険や地震保険、登記費用、地盤調査の費用、不動産取得税や建築確認申請の費用、家具やカーテンの購入費などが含まれます。また、引っ越しや近所へのあいさつ、地鎮祭の費用についても、ここで計上されます。

諸費用の目安

諸費用の目安は、総費用の1割程度です。これらは全て自己資金として用意しておく必要があるお金です。諸費用だけでも100万円単位の確保が必要になります。一般的には、付帯工事費と諸費用を合わせて、総工事費の3割程度が目安とされています。

工務店の見積もりが高い場合の対処法

内訳が理解できたところで、工務店から示された見積もりが想定以上に高かった場合にどうしたら良いでしょうか。まずは、総額が予算に収まるかの検討をしましょう。仕様などにこだわると、値段は高くなります。予算を抑えられるのは間取りや内装、設備のグレードです。コストを下げる工夫ができる部分があるかは工務店に聞きましょう。

さらに、これ以上見積もりが高くなる要素がないかどうかも確認が必要です。本体工事費とその他の工事費について、仕様明細の項目について細かな記載や説明があるかも要チェックです。見積もりから信頼できる工務店かどうかが見えてきますので、注目しましょう。

工務店で正しい見積もりを取る5つのポイント

工務店で正しい見積もりを取るポイントは五つ。「希望の条件をしっかり伝えておく」、「見積書はできるだけ詳細なものを求める」、「資金計画はしっかり立てておく」、「信頼できる工務店に絞って依頼し相見積もりを取る」、「価格だけで判断できないことをあらかじめ理解する」ことです。それぞれ見ていきましょう。

希望の条件をしっかり伝えておく

納得できる見積もりを取るのに大切なのは、施主が理想とする家の条件を工務店にしっかりと伝えることです。全体の予算や土地の購入にかけられる費用、これは必要という家の設備に加えて、今住んでいる家の不満な点も伝えておくとよいでしょう。

見積書はできるだけ詳細なものを求める

見積書は可能な限り詳細なものを求めましょう。大まかな延べ床面積をベースにした概算の見積もりでは、どの費用がどこまで含まれているということが見えてこず、追加料金が発生してしまう可能性も出てきます。また、概算では、どこの予算を削れば良いかが判断できません。「◯◯一式」のような大まかな記載の項目ができるだけない、詳細な見積書がほしいと伝えましょう。

資金計画はしっかり立てておく

家は人生の中で大きな買い物です。それだけに、念入りな資金計画が必要になります。住宅ローンは、家に住み始めてからの暮らしぶりに大きく関わってきます。施主と返済計画についても親身に相談に乗ってくれる工務店もあります。依頼先選びの大切なポイントでもありますので、留意しましょう。

信頼できる工務店に絞って依頼し相見積もりを取る

技術力に優れていて良心的な工務店であれば問題はありませんが、相場を知るには相見積もりを取ることも有効です。その際は、依頼先を絞ることがとても重要です。依頼先が増えれば、それだけ希望する家の要望もそのたびに伝えなくてはならず、説明する負担も大きくなります。同じ条件で比較する手間も増えますので、厳選した工務店に依頼するようにしましょう。

価格だけで判断できないことをあらかじめ理解する

見積もりは、下請けの専門業者や資材メーカーが提示する経費なども考慮して、どのくらいの材料が必要で、施主が希望する家を実現するにはどれだけの人や手間がかかるかを考えて算定されます。

安い工務店に依頼したくなってしまいますが、価格だけを重視すると材料や工事の質も下がってしまう可能性があります。良心的な工務店であれば、そもそも住宅ローンの返済が苦しくなるようなプランではなく、現実的な提案をしてくれるはずです。単純に価格だけでは判断できないことを理解しておくことが大切です。

まとめ

いかがでしょうか。工務店の見積もりについて理解しておくべきこと、見積もりが高かった時にチェックすべきポイントが分かったと思います。まず工務店には、建築プラン(間取り図)と、詳細な見積書を作成してもらいましょう。

見積書には本体工事費、付帯工事費用、諸費用の項目があり、全体の費用のうち、本体工事費が7〜8割、付帯工事費と諸費用が2〜3割の比率になることが多いです。見積もりが高い場合は、総額が予算に収まる方法がないか確認すること、コストダウンできる部分を仕様明細などから見つけることを意識しましょう。

正しい見積もりを取るには、希望条件や資金計画について工務店にしっかり伝えること、詳細な見積書を求めること、価格だけでは判断できないことを理解しておくことが重要です。後で「しまった」と思うことのないよう、理想の家を建てるためにもしっかりとチェックしましょう。