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工務店で予算オーバーしない!原因と削る方法は?

注文住宅を建てようと工務店と打ち合わせする中で、一度は予算オーバーに頭を悩ませてしまうこともあるでしょう。マイホームの夢は膨らみ、たくさん詰め込んでしまいがちです。そんな時は、原因をしっかりと把握して、「デザイン」、「間取り」、「住宅設備」といったこだわりに優先順位をつけて取捨選択をすることが大切です。

この記事では、よくある予算オーバーの原因をピックアップして、困った時の予算の削り方と、削ってはいけないポイントについて詳しくご紹介しています。今まさに工務店と打ち合わせしている方だけではなく、注文住宅を建てようかな、と思っている人も必見です。「予算を削りすぎて失敗した」と後悔しないためにも、しっかりと予習しましょう!

工務店によくある予算オーバー 3つの原因

注文住宅を建てる際、大切なのは資金計画です。予算は、年収から計算します。一般的に、住宅を建てるのに充てられる費用は年収の5〜7年分、頭金は費用全体の2割以上を用意する必要があるとされています。全体の費用は、購入時にかかる金額(諸経費と頭金)と、購入後にかかる額(住宅ローンと住宅維持費)の合計金額です。それをベースに年収と貯蓄から予算を立てます。

この予算を基に、工務店と打ち合わせを進めていきますが、よくある予算オーバーの原因として、「予算を詰めきれていない」、「住宅面積や設備にこだわりすぎている」、「追加で費用が必要になってしまった」という3点が挙げられます。順に見ていきましょう

予算を詰めきれていない

注文住宅を建築する際は、住宅ローンを利用する人が多いでしょう。金融機関に融資の事前審査を受けると、借入限度額が分かります。これを把握しないまま工務店と打ち合わせを進めると、再び予算を組み直す必要も出てきます。

建てた後も、固定資産税や修繕費などの維持費がかかりますので、予算は重要です。工務店の中には、家づくりだけではなく、住み始めてからの暮らしを重視し資金計画を提案してくれる会社もあります。建てたい家のイメージも大切ですが、まず予算を把握して伝えることを優先しましょう。

住宅面積や設備にこだわりすぎている

住宅の価格を決める要素には、「家の大きさと形」、「構造材や断熱材などの家の構造」、「設備や床などの家の内装」の3要素があります。どこかにこだわりすぎているポイントはないでしょうか。これらを見直していくと、予算に収まってきます。特に、建物の面積が大きくなっていくほど建築予算は大きくなるので重要です。

この時大切なのが優先順位。何を重視するかです。間取りの大きい家では廊下のスペースなどを見直すことで、必要なものがそろった家になります。また、キッチンやお風呂はグレードによって価格が大きく異なるため、「ここだけは譲れない」というポイントを把握しておくようにしましょう。

追加で費用が必要になってしまった

工務店の見積もりは、打ち合わせ当初から詳細な見積もりを提案してくれることが多いですが、中でも付帯工事費用は要チェックです。家を建てる土地の地盤が緩いと補強が必要になり、100万円単位の出費が必要になる場合があります。

また外構工事やオプション工事、設備機器、造成工事など追加で工事が発生すると、予算オーバーの恐れがあります。工務店に確認しておくことともに、資金計画には余裕を持っておくことが重要です。

工務店の予算オーバーは注文住宅に多い後悔のもと!

工務店の手がける注文住宅は、設計の自由度が高くコストパフォーマンスに優れていますが、予算オーバーは後悔のもとになってしまいます。そもそも予算が大きくオーバーしてしまう場合は、最悪の場合、一からプランを考え直さなくてはなりません。

工務店の見積もりは、最初から詳細な見積もりを提案しており、値引きは難しいのが実情です。無理に値引きすると悪影響も考えられます。また、住宅ローンの借り入れを増やして予算を引き上げてしまうと、返済に追われて住み始めてからの生活に影響します。こうした事態を避けるためにも、何を重視した家づくりをして、予算の見通しを持っておくことが必要です。

工務店で予算オーバーしない!費用を削る方法

工務店で予算オーバーしないためにも、費用を削る方法を知っておく必要があります。具体的には「家の大きさを見直す」、「家の形を見直す」、「設備を見直す」、「内装を見直す」、「後でつけられるものを予算から外す」という五つのポイントがあります。順にご紹介します。

家の大きさを見直す

家の大きさ、床面積を減らすことが、最も効果的なコストダウンです。注文住宅には固定費と変動費という2つの費用があります。固定費は、キッチンやお風呂、玄関といった欠かせないものを指します。一方、変動費は家の大きさによって変わる柱や構造材、フローリングや壁紙などです。つまり家のサイズが小さくなれば、それに伴って安くなるということです。

家の形を見直す

家の形は四角い方が安く作ることができます。一階と二階の面積が同じ総二階は低コストで建てることができます。屋根の面積が減らせる意味でもメリットと言えます。複雑な形状になればなるほど、工事の手間やコスト高となり価格もアップします。屋根の形状次第で、外壁の面積も増えるため重要です。シンプルなものに変更を検討しましょう。

設備を見直す

水回りのキッチン、トイレ、お風呂、洗面の四つは、商品によって価格が大きく異なります。設備機器を見直すことでコストダウンが可能です。キッチンが最も変動の幅が大きいです。壁面から独立したアイランドキッチンは高価ですが、横一列に並んだI型キッチンは手頃な価格で手に入ります。

内装を見直す

内装の変更もコストダウンに効果的です。フローリング、壁材、ドアなどの建具、造作工事などがポイントと言えます。質感が高級なものほど高いです。クロスも家全体に張ることを考えると、金額も大きくなるでしょう。消臭や表面を強化しているものなどさまざまです。どのようなものが使われているか、見直しが可能かを確認しましょう。ただ、すべてを削ってしまうと、生活の質を落としてしまう可能性がありますので、慎重に見極めましょう。

後でつけられるものを予算から外す

外構のカーポートや物置などは、建物が完成してから工事をすることも可能です。予算がオーバーしている際は、見直しましょう。造作工事なども予算オーバーの原因の一つです。家を建てる時に作ってしまうのが最も安く作ることができるのは確かですが、設備を盛り込みすぎると高くなってしまいます。本当に必要なものかをチェックしましょう。

注文住宅が予算オーバーでも削らない方がいいもの

予算オーバーで仕方なく諦めよう、と思っても、削らない方がいいものもあります。具体的には「家の根幹に関わる部分」、「リビングの広さ」、「外壁」の3点が挙げられます。順に見ていきましょう。

家の根幹に関わる部分

構造や断熱といった家の根幹に関わる部分については、削らない方が良いでしょう。家の根幹に関わる部分は、家を建てた後には変更ができません。家で最も大切にしたいのは、夏は涼しく冬に暖かい断熱性能と、家族の安全を守る耐震性能です。特に断熱性は、断熱材や窓の部分です。性能が高ければ光熱費を節約することもできます。また、柱や梁といった構造材のグレードを下げるのは避けましょう。

リビングの広さ

リビングは、暮らしの中でも大切な空間です。ソファーやダイニングテーブル、テレビと置くための台など、実際に住んでみたら手狭だったと感じることもあるでしょう。リビングは広めに取って妥協しないのが良いでしょう。一階は普段の暮らしに直結する部分のため充実させ、二階はグレードを下げるなどの優先順位をつけて検討しましょう。

外壁

外壁は年中雨風から家を守ってくれています。安くなるからといって一般の壁材から安価なものに変更してしまうと、悪影響が考えられます。性能を下げてしまうとによって、何度もメンテナンスをすることになれば、せっかく初期費用が安くても、結果的に高くつきます。建物が汚れやすくなったり、劣化しやすくなったりすることもあります。十分注意しましょう。

まとめ

いかがでしょうか。工務店で注文住宅を建てる際に、予算をオーバーした場合の対処法が分かったと思います。一番大切なのは、信頼できる工務店を選んだ上で、予算を把握しておくことと、優先順位をつけておくことです。

予算オーバーでよくあるのは、「予算を詰めきれていない」、「住宅面積や設備にこだわりすぎている」、「追加で費用が必要になってしまった」という3点です。特に、借入限度額を把握することは、家づくりにとっても、その後の暮らしを考える上でも大切なポイント。最悪のケースでは、時間をかけて練ってきた計画を一から見直す事態にもなりかねません。

また、費用を削るには「家の大きさを見直す」、「家の形を見直す」、「設備を見直す」、「内装を見直す」、「後でつけられるものを予算から外す」という5点をチェックしましょう。

逆に、妥協してはいけないポイントもあります。「家の根幹に関わる部分」、「リビングの広さ」、「外壁」の三つは、暮らしの安全や住みやすさに直結する部分です。優先順位を高めて、他に削れる部分がないか確認しましょう。

あれもこれもと、希望をたくさん入れてしまいがちですが、重要なのは予算に合った家を建てることです。しっかりと予算を把握して、信頼できる工務店と話し合いながら詰めましょう。時に思い切った取捨選択も必要ですが、単にコストカットをするだけでは満足度が低くなってしまいます。本当に必要なものを見極めて、理想のマイホームを手に入れましょう!