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工務店の注文住宅は値引き可能?知らないと損する6つのこと

注文住宅を工務店に依頼する際、気になるのは予算ですね。「値引きは可能なのかな」と期待してしまいます。結論から言いますと、工務店は最初から現実的で詳細な見積もりを提案しますので、値引きは難しいのが実情です。でも「ハウスメーカーは値引きしているって聞いた」という方もいると思います。

ちょっと待ってください!単純な比較は危険です。家は一点もののオーダーメイドで定価がないもの。無理に値引き交渉するとさまざまな悪影響も考えられます。大事なのは、資金計画をしっかりと立て、予算内に収まるようにお金をかけるところ、削る部分をはっきりさせることです。セールストークに心が揺れるあなたに、ぜひ読んでいただきたい記事です。知らないと損をする六つのことをお教えします。

工務店の注文住宅は値引き可能?

工務店の注文住宅は自社のこだわりを生かし、予算内で実現できる最善の提案をしていくスタイルです。そのため、値引き幅を用意していないことがほとんどです。良心的な工務店であれば、予算は十分に建物にかけています。地場に根付いている工務店にとって、生命線でもある地域の評判に関わるからです。

ハウスメーカーには、一定の値引き額を用意している会社もあります。ただ坪単価ですと、会社によって計算方法が異なるため、条件をそろえた比較でなければ意味がないのです。そもそも建物の設計自体も異なりますから、単純に価格だけでは比較ができません。その値引きが本当に施主にとってメリットがあるものかは見極めが難しく、こだわりすぎるのは危険です。

工務店に注文住宅の値引き交渉をする危険性とは?

では、具体的に工務店に注文住宅の値引き交渉をする危険性とは、どのようなことが考えられるでしょうか。現実的な見積もりから、さらに値引きを求めるということは、帳尻を合わせるために材料や設備の質を落とすなど、方法は限られてきます。また、工期を早めて人件費を減らす手法ですと、施工環境の悪化による品質低下を招く恐れもあります。

逆に、大幅な値引きで契約を迫る工務店があるとすれば、どうしてそんなに値引きができるのか、具体的な内訳を確認しましょう。詳細な見積もりを出してしっかり説明してくれる、信頼できる工務店かどうかを見極める良いタイミングかもしれません。

注文住宅の適切な予算と決め方

注文住宅を建てようとする際に、最も大切なのは資金計画です。予算を決めることは、後の予算不足を防ぐことができ、もっと予算をかけておけば良かったという後悔を残しません。想像してください。住宅ローンの借り入れが大きくなれば、その返済で家に住み始めてからの生活が厳しくなるとは思いませんか?将来のために蓄えた預貯金を充てますか?それも不安です。

予算の切り詰め過ぎは、家づくりも、住んでからの満足度も下げてしまいます。ここからが重要です。まず住宅購入に当てる自己資金の額を決ること。次に住宅ローンの借り入れの可能金額や月々の返済額を確認すること。そして土地代と建築工事費のバランスを考えること。この3点が重要です。値引きに頼りたいということは、予算がしっかりと決まっていないからです。まさに予算の見直しのタイミングなのです。

注文住宅をコストダウンする6つのコツ

注文住宅のコストダウンには方法があります。「デメリットのあるコストダウンを把握する」、「コストダウンしても良いポイントを把握する」、「プランの仕様変更や不要なオプションを省く」、「相見積もりで比較しても安さだけで決めない」、「外構など後で工事すると費用がかかるもの把握する」、「住宅ローン控除を検討する」という六つのコツがあります。順に見ていきましょう。

デメリットのあるコストダウンを把握する

コストダウンをするには、まず削らない方が良いものを把握しておくことが大切です。建物の躯体に関する建材や断熱材は暮らし始めてからの快適性や性能、耐震関連設備については災害に備える上で重要です。セキュリティに関するものは、防犯ガラスやインターホンなど暮らしの安全に直結します。外構工事はプライバシーや防犯上の観点から、削らない方が良いと考えられます。

コストダウンしても良いポイントを把握する

コストダウンのポイントは次の通りです。「延床面積を減らす」こと、例えば不要な部屋をなくして庭にすれば抑えられます。「総二階建て」にして、一階と二階の面積を同じにして四角形の家にすると安くできます。部屋数を少なく「間取りをシンプルにする」ことも有効です。「水回りはワンフロアにまとめる」ことや、「窓のサイズや数を見直す」こと、「後付けできる家具などは予算に入れない」というのも効果的です。

プランの仕様変更や不要なオプションを省く

希望の予算に合わせて、プランの仕様の変更や不要なオプションを省くのも有効です。少しずつ調整すれば10万円単位でコストを抑えられます。例えば、玄関の敷石の種類の変更、不要な埋め込み棚をなくす、トイレのカウンターをなくすなど、必要のない設備や、オーバースペックな材料を変更することで、無理なく家を建てることができます。

相見積もりで比較しても安さだけで決めない

工務店に相見積もりを頼み、価格を比較することも判断材料です。ただ、比較するのが工務店同士の場合、同じ材料を使って同じような家を建てたとしても、建材などの仕入れのコストや人件費、利益などで差が出てきてしまい、条件をそろえて比較するのは難しい面もあります。安いからといって、それだけで契約することはやめましょう。

外構など後で工事すると費用がかかるもの把握する

当初の予算に盛り込まずに後回しにすると、思わぬ出費になる工事もあるため注意が必要です。例えば外構工事は、工事が終わってから新たに重機を敷地に入れたり、材料を発注したりすると高くつきます。併せて、建築の費用がすべて見積もりに盛り込まれているか、アフターサポート費用も見積もりに含まれているか、見落としがないかもチェックしましょう。

住宅ローン控除を検討する

住宅ローン控除とは、注文住宅を、一定の条件でローンを組んで建築したり、省エネルギーやバリアフリーといった特定の改修工事をしたりすると、年末でどれだけローンが残っているかに応じて税金が還付(戻ってくる)される制度のことです。制度が適用されるには、所得が年間3000万円以下で、返済期間が10年以上のローンを組んでいることなど要件があります。適用を受けると、コストを下げることができます。

まとめ

いかがでしょうか。工務店で注文住宅を建てる場合、予算は気になりますが、安易な値引きには流されないことが大切です。安くするには必ず理由があり、無理に値引きを交渉すると危険な面があります。工務店は、予算内で実現できるベストの提案をしていくスタイルのため、値引き幅を持っていないことが多いです。値引きを求めれば、表には見えない何かで調整する可能性があります。

最も大切なのは、最初から値引きを当てにせず、しっかり資金計画を立て、工務店と相談を重ねることです。延床面積を減らし、総二階建てのシンプルな家にするなどの工夫といったコストダウンの六つのコツをしっかりおさえましょう。工務店との信頼関係が築ければ、予算内に収める知恵と工夫が生まれます。セールストークに惑わされず、夢のマイホームを依頼したいと思える信頼できる工務店を選びましょう。