これから家づくりを準備する方には、情報収集は欠かせません。
住宅情報誌や取り寄せたパンフレットを熟読したり、ネットで検索したりして情報収集に余念がないことでしょう。
ある程度、情報を得たら今度は資料を読むだけでなく、実際の現場を見るのもよい経験です。
工務店では完成見学会を開催しているので、機会があれば利用してみるのもよいでしょう。
今回は、工務店が開催する完成見学会参加のメリットとデメリットを解説します。
参加するときに役立つチェックポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
工務店の完成見学会とは?
家づくりの準備をしている人にとって、工務店の完成見学会は実際の家づくりの現場を確かめられる貴重な機会です。
家づくりを学んでいるうちに、さまざまな疑問や不安が湧いてくると思います。
そのようなときに、現場を見ながら施主や工務店に質問できる機会は役に立つことでしょう。
工務店は、大手のハウスメーカーのような住宅展示場は持っていませんが、見学して疑問を解消したい方のために、完成見学会を開催することがあります。
この章では、完成見学会に参加するメリットとデメリットを紹介していきましょう。
工務店の完成見学会に参加するメリット
工務店の完成見学会では、工務店が実際に注文を受けて建てた住宅をみることができます。
この見学会は、施主の好意で行われるものです。
住宅情報誌やカタログ・ネットではなかなかわからない現場の感覚を、身をもって感じることができます。
具体的なメリットは次のとおりです。
- 実際の家を見ることができる
- 間取りと生活の関連をイメージし得やすい
- 施主から生の声をきくことができる
順に説明していきましょう。
1.実際の家を見ることができる
実際に建てられた家を見れば、駐車場などの外構からエントランス・部屋の中までトータルで確認できます。
特に、フローリングの床材や壁の質感・採光状況などは現地でないとわからないでしょう。
素材を生かした家づくりの考え方などは、工務店独自のものがあります。
設計した建築士から生の声を聞くことができれば、これから建てる人の参考になるでしょう。
工務店との相性を確かめる上でも貴重な機会です。
2.間取りと生活の関連をイメージし得やすい
家づくりを学んでいるときには、間取りと生活の関連を考えることが多いでしょう。
生活しやすい動線や収納スペースなど、間取りに対する疑問や確認したいことは多岐に渡ります。
見学会に参加すると、施主のライフスタイルと間取りの考え方を感じることが可能です。
実際の家の間取りを確認することで、この間取りが自分にあっているかどうか、自分ならどうするか考えることができます。
これまでイメージでしかわからなかった設備の配置についても、実際に使いやすい位置かどうかも確かめられるでしょう。
3.施主から生の声をきくことができる
完成見学会は、施主の好意で開催されるイベントです。
施主も現場にいて、工務店からの説明を補足したり質問に答えてくれたりすることがあります。
せっかくの機会ですので、聞きたいことがあれば積極的に質問しましょう。
家づくりにあたっての考え方や、施工してみてわかったことなど貴重な情報があるはずです。
自分の家づくりにも必ず役に立つので、できるかぎり吸収しましょう。
質問に答えてくれるのも好意なので、くれぐれも施主に対するお礼と礼儀は忘れずに。
工務店の完成見学会に参加するデメリット
工務店の完成見学会はメリットが多い一方、注意すべきでメリットもあります。
家づくりの方針が固まらず、充分に勉強できていない時期になんとなく参加しても得るものは少ないでしょう。
充分に準備した上で、完成見学会に臨む必要があります。
完成見学会に参加するデメリットは、次のとおりです。
- 見学会で得られる情報が多すぎる
- 参加したいときに開催されていない
- 工務店の説明を聞いて迷ってしまう
1.見学会で得られる情報が多すぎる
完成見学会に参加する際に、見学したいポイントを絞っていかないと多すぎる情報を消化しきれないことがあります。
自分の建てたい家の要望が固まっていないと、良いところばかりが目についてリクエストがどんどん増えていく可能性もあるでしょう。
施主の要望が個性的でオリジナリティあふれる建物を見た場合に、どこまでが普通でどこからがオプションなのか、判断ができない場合があります。
見学会のイメージには過度に引きずられないようにしましょう。
2.参加したいときに開催されていない
工務店の完成見学会は、いつでも開催されているわけではありません。
工事の完成時期と施主の都合により開催されます。
ハウスメーカーのモデルルームのように、いつでも見学できないことを覚えておきましょう。
また、見学するのであれば、日時を早めに押さえて自分の設計に反映できるタイミングで参加するのが良いです。
せっかく見学会に参加しても、設計に生かせないのでは意味がありません。
良い時期に開催しているのであれば、複数の工務店で行っている見学会でも参加してみましょう。
3.工務店の説明を聞いて迷ってしまう
工務店の完成見学会に参加すると、営業担当や建築士からの説明が行われます。
彼らは、自社の工務店が理想としている家づくりについて語るのが常です。
その際には、得意な分野について時間をかけて説明するので、良い点ばかりが強調されるかもしれません。
説明を聞いているうちに、自分が目指している家づくりのポイントに迷いが生じることもあります。
家づくりで何が正しいかは、施主によって違うので自分に合った要素を採り入れるようにしましょう。
見学している家と直接関係ないことでも、機会を捉えて質問することが大切です。
説明に惑わされることなく、自分の家づくりの優先順位をしっかり持って見学会に参加しましょう。
工務店の見学会に参加する時に役立つチェックポイント
工務店の見学会に参加することが決まったら、事前に確認すべきことを整理しておきましょう。
実際に現場を見ないとわからないこともありますが、思いついたらその場で質問できるので心配は要りません。
家づくりの勉強をはじめたら、普段から実際に聞きたいことや確認したいことを意識して整理しておきましょう。
見学会でチェックすべき主なポイントは次のとおりです。
- 間取りや生活動線
- 収納
- 日当たりや換気・冷暖房効率等の快適性
- 内装や設備機器の選定
- 営業担当の態度
1.間取りや生活動線
完成見学会で実際に見学する場合は、施主の家族構成やライフスタイルに注意してみましょう。
自分の環境と比較するのも良いです。
間取りには、家事動線を優先するのか、子どもの見守りを優先するのかそのほか施主の考えが反映されています。
限られた予算のなかで何を優先して設計したのかは、自分が家づくりをするときにも役立つでしょう。
2.収納
最近は、収納スペースの確保を意識した間取りが好まれています。
階段下収納や床下収納・ウォークインクローゼット・パントリーなどさまざまな工夫を凝らしているのが特徴です。
もちろん、子どもの有無や家族の人数によって必要な収納スペースは異なるでしょう。
しかし、ライフスタイルが変化するなか、施主が収納についてどう考えたか聞くことは、これからの家づくりの参考になります。
収納は工夫やアイデアが顕著に表れる部分なので、注意して見ておきましょう。
3.日当たりや換気・冷暖房効率等の快適性
家の快適さは、日当たりや換気・冷暖房効率などによるところが大きいです。
家に入れば、光の入り具合や風通し・冷暖房の状況など肌で感じられるでしょう。
2階リビングやリビング横の階段・勾配屋根やロフトなど、工務店の設計工夫が感じられるポイントです。
設計する際に何にこだわったのか、施工した後改善すべき点はなかったか、現場を見て施主の生の声を聞く機会は貴重な体験になるでしょう。
4.内装や設備機器の選定
見学会は、内装や設備機器の実際の感触を確かめる絶好の機会です。
カタログなどで情報を知ることはできますが、実際の素材感や使用感を確かめてみましょう。
内装は壁の隅やクロスのつなぎ目、屋根裏や床下の処理等、細かく見てみるのも良いかもしれません。
工務店の技術力がわかるポイントです。
設備機器はいろいろあるなか、予算の制約を考慮してなぜその機器を選定したのかも聞いてみましょう。
必要な設備と価格の相場感もわかるかもしれません。
将来的に同じ工務店に工事を依頼することになれば、同じ内装や設備機器を採用する可能性もあります。
自分が実際に採用したらどうかという視点を持って確認してみましょう。
5.営業担当の態度
工務店の開催する見学会では、営業担当の態度にも注意しましょう。
見学会は工務店の姿勢を知る良い機会です。
家づくりにあたっては、工務店の営業方針や得意分野を知ることも大事ですが、顧客に対する対応を観察することも大切となります。
適切な資料が配付されているか、質問に対する対応か誠実かなどは、工務店全体の印象にも関わる大事なポイントです。
見学会で営業担当が誠実な方法で対応してくれる工務店であれば、施工業者を決める際の大きなポイントになるので、信頼できる営業担当かどうかをよく観察しましょう。
【工務店の見学会】まとめ
家を購入する方にとって、多くのメリットがある完成見学会。
注文住宅は一生に一度の大切な買い物です。後悔しないように、ぜひ完成見学会に足を運んでみましょう。
今回紹介した、完成見学会に参加する際の主なチェックポイントは次のとおりでした。
- 間取りや生活動線
- 収納
- 日当たりや換気・冷暖房効率等の快適性
- 内装や設備機器の選定
- 営業担当の態度
家づくりの基本的な考え方が固まらないうちに参加すると効果が半減してしまうので、ある程度学んだ上で参加しましょう。
今回の記事が、家づくりの勉強で完成見学会に参加する際の参考となれば幸いです。



















