実家をリフォームしたいけど、リフォーム費用が高額で支払いが難しいというケースは意外に多いものです。
リフォームをするには、リフォームのためにある程度の貯蓄をしていなければ、一括で支払うことは難しいでしょう。
この記事では、実家をリフォームしたいけどお金がないときにどうすればいいかをはじめ、リフォームに必要な費用相場やリフォームローンとは一体どんなものなのか、リフォームローンを利用するときの注意点について、詳しくご紹介いたします。
実家をリフォームしたいけどお金がない…どうすればいい?
実家の設備などに不具合が出てきて、リフォームしたいと思うことがあるのではないでしょうか?ですが、リフォームは決して安くないため、十分な費用がなくて困ってしまうこともあるでしょう。
リフォームをしたいということは、それなりに逼迫した状況であることが多いため、どうにかしてリフォームをする方法を考えなければなりません。
ここでは、実家をリフォームしたいけどお金がないときにどうすればいいかについて、ご紹介いたします。
実家をリフォームしたいけどお金がないときにすべきことには、以下の5点があります。
- リフォームローンを利用する
- リフォーム内容を再度見直して、費用を抑える
- 贈与で資金援助をしてもらう
- 自治体の補助金や助成金を利用する
- 介護リフォームの場合は、介護保険を申請する
それでは、実家をリフォームしたいけどお金がないときにすべきことについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
リフォームローンを利用する
リフォームローンとは、リフォームに特化したローンのことをいいます。リフォームは安いもので50万円程度からありますが、高いものの場合、1,500万円程度かかることもあります。
これらの費用を現金で用意するのは、家を建てたときから定期的に貯蓄をしていなければ無理でしょう。また、いくら貯蓄をしていたとしても、金額が大きくなってしまったら、すべてを現金で用意するのは難しいこともあるかもしれません。
そんなときでもリフォームができるようにしてくれるのがリフォームローンです。実家をリフォームしたいけどお金がないときは、リフォームローンを利用するとよいでしょう。
リフォーム内容を再度見直して、費用を抑える
リフォームは内容によってかかる費用が大きく異なるものです。
リフォームをしたいけどお金がない場合には、リフォーム内容を見直して、リフォームの費用を抑えられるか再確認するようにしましょう。
また、リフォームをするときには、1社だけではなく、複数社で相見積もりを取って、理想の費用で実施できる業者を選択することが大切です。
贈与で資金援助をしてもらう
実家をリフォームしたいけどお金がないという場合には、二世帯住宅にするためのリフォームの場合もあります。二世帯住宅の場合、子どもの世帯が費用を負担するのは珍しくありません。ですが、子どもの世帯だけが費用を負担するのは現実的に見て、厳しいことも多いでしょう。
そんなときのよい方法として、贈与があります。贈与を受けた場合、110万円までであれば、贈与税がかかりませんが、110万円を超えてしまうと贈与税がかかります。
贈与税は、国税庁ホームページ「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」で以下のように定められています。
<特例贈与財産用>(特例税率)
この速算表は、贈与により財産を取得した者(贈与を受けた年の1月1日において18歳(注)以上の者に限ります。)が、直系尊属(父母や祖父母など)から贈与により取得した財産に係る贈与税の計算に使用します。
(注) 「18歳」とあるのは、令和4年3月31日以前の贈与については「20歳」となります。
例えば、祖父から孫への贈与、父から子への贈与などに使用します。(夫の父からの贈与等には使用できません)
| 基礎控除後の課税価格 | 200万円以下 | 400万円以下 | 600万円以下 | 1,000万円以下 | 1,500万円以下 | 3,000万円以下 | 4,500万円以下 | 4,500万円超以下
|
| 税 率 | 10% | 15% | 20% | 30% | 40% | 45% | 50% | 55% |
| 控除額 | ‐ | 10万円 | 30万円 | 90万円 | 190万円 | 265万円 | 415万円 | 640万円 |
<引用:国税庁ホームページ「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」>
このように、贈与税がかかるので、贈与を受けるときにはよく調べてから行うようにしましょう。
リフォームのための贈与なら優遇措置が受けられるって本当?
リフォームのための贈与の場合、年齢制限や贈与税の申告書の提出などの条件はありますが、「相続時精算課税の選択」という優遇措置を受けられます。
国税庁ホームページ「No.4103 相続時精算課税の選択」では、以下のように定められています。
相続時精算課税の制度とは、原則として60歳以上の父母または祖父母などから、18歳(注1)以上の子または孫などに対し、財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度です。この制度を選択する場合には、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日の間に一定の書類を添付した贈与税の申告書を提出する必要があります。
(1) 贈与税額の計算
相続時精算課税の適用を受ける贈与財産については、その選択をした年以後、相続時精算課税に係る贈与者以外の者からの贈与財産と区分して、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計算します。
その贈与税の額は、贈与財産の価額の合計額から、複数年にわたり利用できる特別控除額(限度額:2,500万円。ただし、前年以前において、既にこの特別控除額を控除している場合は、残額が限度額となります。)を控除した後の金額に、一律20パーセントの税率を乗じて算出します。
<引用:国税庁ホームページ「No.4103 相続時精算課税の選択」>
このように、相続時精算課税の選択を利用すれば、限度額2,500万円までは一律20%の税率であるため、贈与税の税率である45%で計算するよりも安くなります。
自治体の補助金や助成金を利用する
住宅リフォームの支援制度には、令和5年6月16日時点では、以下の8点があります。
- 住宅省エネ2023キャンペーン(国交省、経産省、環境省)
- 住宅エコリフォーム推進事業(国交省)
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国交省)
- 子育て支援型共同住宅推進事業(国交省)
- 住宅 建築物安全ストック形成事業(国交省)
- 次世代省エネ建材の実証支援事業(経産省)
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省)
- 介護保険法にもとづく住宅改修費の支給(厚労省)
<引用:国土交通省ホームページ「住宅リフォームの支援制度 ※令和5年6月16日時点」>
これらは、すべて住宅リフォームに関する支援制度ではありますが、それぞれ適用される条件が異なります。
また、国土交通省ホームページ「住宅リフォームの支援制度 ※令和5年6月16日時点」では、地方公共団体の補助制度を検索できる「住宅リフォーム支援制度検索サイト(住宅リフォーム推進協議会ホームページ)」も掲載しています。このサイトから、自分が利用したい支援と都道府県を選択するだけで、利用できる支援制度を見つけることが可能です。
介護リフォームの場合は、介護保険を申請する
介護リフォームの場合は、介護保険の申請が必要です。
住宅改修が必要な理由書などと工事完成後の領収書を提出します。
厚生労働省ホームページ「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」では、以下のように定められています。
居宅介護住宅改修費支給限度基準額及び介護予防住宅改修費支給限度基準額を20万円としたところである。
このため、20万円までの住宅改修を行うことが可能であり、20万円の住宅改修を行った場合、通常、保険給付の額は18万円となるものである。
<引用:厚生労働省ホームページ「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」>
「支給限度額」は、「要介護等状態区分」に関係なく、20万円となっています。また、引っ越した場合には、再び、支給限度額は20万円となります。
実家をリフォームしたいけどお金がない…必要な費用の相場は?
実家をリフォームしたいと思ったら、気になるのは費用ではないでしょうか?リフォームは、どの部分をリフォームするかによって、内容も違いますし、工期や費用も異なります。
リフォームをしたいときには、どの部分のリフォームをどのように行いたいかを明確にしておきましょう。
以下はリフォームをする部分とリフォーム内容、それに伴う必要な費用を一覧にした表です。
【リフォームをする部分とリフォーム内容、それに伴う必要な費用の一覧】
| リフォームする部分 | リフォーム内容 | リフォームに必要な費用 |
| キッチン | 設備を交換したり、水道管の位置を移動させたりする | 200,000~2,500,000円程度
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| トイレ | 設備を交換したり、水道管の位置を移動させたりする | 100,000~600,000円程度
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| 浴室 | 設備を交換したり、水道管の位置を移動させたりする | 500,000~2,500,000円程度
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| 洗面所 | 設備を交換したり、水道管の位置を移動させたりする | 100,000~500,000円程度
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| 壁のクロスの張り替え | 古くなった壁のクロスを新しいものに張り替える | 46,000円程度
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| 床材の張り替え | 古くなった床材を新しいものに張り替える | 6畳あたり/60,000~200,000円程度
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| 室内ドアの交換 | 古くなった室内ドアを交換する | 65,000~140,000円程度
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| 外壁塗装 | 剥がれてしまった外壁を塗装し直す | 800,000~3,000,000円程度 |
| 屋根リフォーム | 軒天のカバー工法(重ね張り)・屋根のカバー工法(重ね葺き)・屋根の葺き替え・破風板板金交換・屋根の断熱工事など、屋根にまつわるリフォーム全般 | 120,000~2,800,000円程度 |
| カーポート | カーポートの設置や交換をする | 100,000~800,000円程度 |
| 門扉 | サビたり、古くなったりした門扉を交換する | 30,000~500,000円程度 |
| 庭 | 砂利や芝生、ウッドデッキやサンルームを設置する | 10,000~1,000,000円程度 |
| フルリフォーム(増改築) | 大規模なリフォームであり、骨組みだけを残す方法もある | 1坪あたり/100,000~800,000円程度 |
| 耐震リフォーム | 地震が起きたときに耐えうる家にするリフォーム。倒壊を防ぐことを目的としている | 100,000~4,000,000円程度 |
| 断熱リフォーム | 床や天井、壁などの断熱材を追加したり、入れ替えたりして、外の気温に左右されないような家にする | 1㎡あたり/4,000~90,000円程度 |
| オール電化リフォーム | ガスなどを用いらず、さまざまな設備の熱源をすべて電気に変更する | 1,000,000~4,000,000円程度 |
| バリアフリーリフォーム(介護リフォーム) | 介護がしやすいように段差をなくしたり、手すりやホームエレベーターを付けたり、ドアを引戸に変更したりする | 40,000~3,500,000円程度
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| エコリフォーム | 省エネリフォームとも呼ばれる。節水トイレへの交換や太陽光発電の導入などをする | 2,000,000~9,000,000円程度 |
このように、リフォームにはさまざまな種類があり、家のいたる部分のリフォームが可能です。また、リフォーム内容によって、費用には大きな開きがあるため、どのようなリフォームをするかによって必要となる費用は異なります。
実家をリフォームしたいけどお金がない…リフォームローンとは?
実家をリフォームしたいけどお金がない……そんなとき、助けになってくれるのがリフォームローンです。
リフォームローンとは、リフォームに使用するお金を借りられるローンであり、金融機関などで取り扱いがあります。
リフォームローンには、以下の2種類があります。
- 無担保型
- 有担保型
無担保型のリフォームローンの場合は、家を担保に入れる必要がないので、もしものときに家を失う心配がありません。ただし、借りられる金額も少ない上に金利が高く、返済期間も短いといったデメリットがあります。少額の借り入れの場合には、おすすめの方法です。
有担保型のリフォームローンは、家を担保にするため、もしものときに家を失う可能性があります。ですが、無担保型のリフォームローンと比較して、借りられる額も多い上に金利も低く、返済期間も長いといったメリットがあります。
また、リフォームローンの金利には、金利が変動する変動金利と契約したときから完済まで金利が変動しない固定金利の2種類があります。
実家をリフォームしたいけどお金がない…リフォームローンの注意点
実家をリフォームしたいけどお金がないときには、リフォームローンを借りるという解決方法があります。ですが、リフォームローンを契約するときには、注意事項があり、きちんと確認することが大切です。
リフォームローンの注意点をひとつずつ注意することで、リフォームローンを契約するときに失敗なく、利用できます。
リフォームローンの注意点には、以下の5点があります。
- 無担保型か有担保型を確認する
- 変動金利か固定金利かを確認する
- 金利の高さ・借入限度額を確認する
- 審査に通過できる年収などをクリアする
- 審査結果が出るまで時間がかかるので余裕をもって申し込む
それでは、リフォームローンの注意点について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
無担保型か有担保型を確認する
リフォームローンには、無担保型と有担保型の2種類があり、金利の高さや借りられる額、返済期間などに違いがあります。
どちらがより、今回のリフォームに適しているかを確認しましょう。
変動金利か固定金利かを確認する
変動金利は固定金利に比べて、金利が低いといった魅力があります。ただし、変動金利はその名の通り、金利が変動するため、上昇するリスクをはらんでいます。
年収が増加傾向にある場合には、変動金利でも問題はありませんが、転職などを予定していて、年収が下がる可能性がある場合には、手堅く固定金利を選んだ方が安全であるといえるでしょう。なぜなら、固定金利の方が返済計画を立てやすいからです。
変動金利は短期間で返済する場合にはメリットの方が大きいですが、返済期間が長くなるようでしたら、固定金利を選んだ方がよいといえます。
金利の高さ・借入限度額を確認する
リフォームローンを契約するときには、金利の高さと借入限度額を確認するようにしましょう。
無担保型の方が金利が高く、借入限度額が低いため、高額なリフォームをする場合には適していません。
有担保型の方が金利が安く、借入限度額が高いため、リフォームの費用が高く、借りたい金額が大きい場合には、有担保型のリフォームローンを利用するとよいでしょう。
審査に通過できる年収などをクリアする
リフォームローンも住宅ローンと同じように、契約するときに審査があります。リフォームローンの審査も住宅ローンの審査と同じように、数日で結果が出る仮審査と1~2週間程度で結果が出る本審査の2つの審査に通過しなければなりません。
以下は、リフォームローンの審査で問われる項目をリスト化した表です。
| リフォームローンの審査で問われる項目リスト |
| 借入形態(ひとり・ふたり・連帯責務) |
| 借入希望日 |
| 借入期間 |
| 借入希望額 |
| 申し込みの金融機関以外の借入額 |
| 氏名 |
| 生年月日 |
| 借入時の年齢 |
| 完済時の年齢 |
| 勤務先 |
| 勤続年数 |
| 勤務形態 |
| 前年の年収税込額 |
| 返済負担率 |
このように、これらの項目をすべてクリアして初めてリフォームローンの契約をすることができます。
審査結果が出るまで時間がかかるので余裕をもって申し込む
リフォームローンは仮審査と本審査があるため、時間の余裕を持って申し込む必要があります。
仮審査は数日で結果が出ますが、本審査は1~2週間はかかります。仮審査と本審査の2つの審査を通過するためには、半月程度の期間を見ておきましょう。
実家をリフォームしたいけどお金がない:まとめ
実家をリフォームしたいけどお金がないときにどうすればいいのか悩んでいる方も多いことでしょう。
実家をリフォームしたいけどお金がないときには、リフォームローンを利用したり、リフォーム内容を再度見直して費用を抑えたりするなど、さまざまな方法があります。
また、自治体の補助金や助成金を利用したり、介護リフォームであれば介護保険を申請したりすることでお金がなくてもリフォームが可能になるケースもあります。
実家をリフォームしたいと思ったら、リフォームに必要な費用相場やリフォームローンについても詳しく調べることが大切です。
リフォームローンは便利なものですが、リフォームローンを利用するときには、きちんと注意点も抑えておきましょう。



















