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屋根の耐用年数・寿命は?種類別のメンテナンス方法やタイミング・費用相場について

家を建てたら、維持をしていかなければなりません。そのためには、家に関わるさまざまな部分の耐用年数・寿命を知っておく必要があります。

屋根にも耐用年数・寿命があり、メンテナンスが必要な時期も決まっているため、注意が必要です。

この記事では、屋根の種類と耐用年数・寿命の違いをはじめ、屋根の耐用年数・寿命を延ばすメンテナンス方法や屋根の耐用年数・寿命を延ばすためのメンテナンス時期と費用相場について、ひとつずつ丁寧に詳しくご紹介いたします。

屋根の耐用年数・寿命とは?

家を建てたらそれで終わりではありません。家の中であればクロスや床材、トイレやお風呂などの設備に、家の外観であれば、屋根材や外壁などに、それぞれ耐用年数・寿命があります。

どんなものでも、使い方や環境によって、耐用年数・寿命には差が出てきますが、おおよその耐用年数・寿命は決まっています。

屋根材にも耐用年数・寿命が設定されているため、しっかりとメンテナンスを行い、生活に不便が出ないようにすることが大切です。

もちろん、耐用年数・寿命の前に台風や大雪、地震などの自然災害で屋根の一部が破損してしまうこともあるでしょう。

そのようなときは、そのままにせず、必ずメンテナンスを実施することで、よりよい状態で家に住むことができます。

屋根の種類と耐用年数・寿命の違い

屋根に使用されている屋根材にはさまざまな種類があり、それらにはそれぞれ耐用年数・寿命があります。

屋根の耐用年数・寿命を知るということは、屋根材の耐用年数・寿命を知るということです。

また、正しい時期にメンテナンスである修理やリフォームができるようになります。

以下は屋根材の種類とその耐用年数・寿命の一覧を表にしたものです。

【屋根材の種類とその耐用年数・寿命の一覧】

屋根材の種類 屋根材の耐用年数・寿命
ガルバリウム鋼板 25~40年程度
スレート瓦 15~30年程度
日本瓦(和瓦) 釉薬瓦の場合、30~100年程度

素焼き瓦の場合、30~50年程度

アスファルトシングル 10~30年程度
FRP瓦 10~15年程度
トタン 10~20年程度
セメント瓦・コンクリート瓦 セメント瓦          の場合、25~40年程度

コンクリート瓦の場合、20~40年程度

銅板 50~60年程度
ジンカリウム鋼板 30~50年程度
ステンレス鋼板 50年程度

このように、屋根の耐用年数・寿命は屋根材の種類によって大きく異なります。

耐用年数はしなければならないメンテナンスがある場合にそのままにせず、メンテナンスを行っている場合のものです。

屋根材によって、メンテナンスが必要な時期は異なるため、時期がきたら、メンテナンスを忘れずに行うようにしましょう。

屋根の耐用年数・寿命を延ばすメンテナンス方法

屋根の耐用年数・寿命を延ばすためには、メンテナンスが欠かせません。

もちろん、屋根材の種類によっては、メンテナンスがほぼ必要ないものもあるため、この限りではありませんが、トラブルが起こることもあるため、基本的に屋根にはメンテナンスが必要であるといえるでしょう。

屋根の耐用年数・寿命を延ばすメンテナンス方法には、さまざまなものがあり、屋根を維持していくためには必要なものです。屋根の状態によって、メンテナンス方法は修理なのかリフォームなのかが異なります。

屋根の耐用年数・寿命を延ばすメンテナンス方法には、以下の20点があります。

  • テープ補修
  • コーキング補修・シーリング補修
  • 塗装
  • 漆喰詰め直し
  • 瓦の差し替え
  • 瓦の葺き直し
  • 棟板金・棟瓦工事
  • 棟板金の交換
  • 棟瓦の積み直し
  • 谷板金の交換
  • 雨どいの清掃
  • 雨どいの傾き補正
  • 雨どいの部分補修
  • 雨どいの全部交換
  • 軒天の塗装
  • 軒天のカバー工法(重ね張り)
  • 屋根のカバー工法(重ね葺き)
  • 屋根の葺き替え
  • 破風板板金交換
  • 屋根の断熱工事

それでは、屋根の耐用年数・寿命を延ばすメンテナンス方法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

テープ補修

テープ補修とは、雨漏りをしている場合に、アルミテープを貼って部分的な応急処置をする方法です。

テープ補修は長持ちする場合もありますが、応急処置であるため、テープ補修をした後にしっかりとした修理をするようにしましょう。

コーキング補修・シーリング補修

屋根が経年劣化や台風などの自然災害ではがれてしまうことがあります。

屋根のはがれが一部分である場合には、屋根の全体の修理は必要がないため、コーキング剤やシーリング剤を使用して、はがれや穴を防いでメンテナンスをします。

塗装

屋根が傷んできたときに、屋根の傷みが悪化する前に屋根を塗装して悪化を防ぎます。

屋根の塗装をする場合には、下塗り・中塗り・上塗りの3回の塗りを行うため、工期がかかるといったデメリットがあります。

また、屋根の塗装は定期的に実施しなければ意味がないため、長い目でみたときに費用がかかりやすいのが特徴です。

漆喰詰め直し

瓦屋根と屋根の棟の間の漆喰がはがれたり、崩れたりしてしまったときに、漆喰を詰め直すメンテナンスを行います。

漆喰の詰め直しをする場合には、すでに詰められている漆喰を除去してから漆喰を新たに詰め直す方法と、すでに詰められている漆喰をそのままにして、上から漆喰を詰め直す方法の2つがあります。

この2つの方法のどちらを採用するかは、瓦屋根と屋根の棟の間の漆喰の状態によります。

すでに詰められている漆喰をそのままにして、上から漆喰を詰め直す方法の方が費用は安くすむため、漆喰に異常が出た場合には、早めのメンテナンスが重要です。

瓦の差し替え

屋根の一部の瓦が割れてしまった場合、瓦を差し替えます。屋根の瓦の割れが広範囲に及ぶ場合には、瓦をすべて取り外す必要があるため、瓦の差し替えは向いていません。

すべての瓦を差し替える必要がある場合には、瓦の葺き直しになります。

瓦の葺き直し

自然災害などで、瓦のほとんどに割れやヒビなどが生じ、瓦をすべて交換しなければならないときは、瓦を葺き直します。

すべての瓦を交換するため、時間と費用がかかりますが、完全に直すためには、必要な工事です。

棟板金・棟瓦工事

棟板金と棟瓦がはがれたり、割れてしまったりすると、雨漏りをしたり、雨漏りによって屋根の部分が腐食したりしてしまうことがあります。

棟板金・棟瓦工事はこれらを防ぐために行う工事です。

棟板金の交換

棟板金の交換は、棟板金が浮いてしまったり、壊れてしまったりしたときに、棟板金を丸ごと交換するメンテナンス方法です。

風の強い地域や塩害がある地域の場合は、メンテナンスの頻度を上げなければなりません。

棟瓦の積み直し

棟瓦の積み直しは、棟板金が崩れてしまい、雨漏りがする場合などに行います。

棟瓦を解体し、粘土を除去した後、新たに棟瓦を積み上げていきます。棟瓦を積み直す前には、しっかりと止水機能を高めるなどの下処理を行います。

谷板金の交換

谷板金の交換は、谷板金に穴が開いてしまったり、サビてしまったりしたときに行います。

谷板金は屋根材の種類によって、部分的な交換になるか全面の交換になるかが変わります。

谷板金は基本的に日本瓦に適したメンテナンス方法であり、日本瓦以外の屋根材を使用している場合には、屋根カバー工法の方を選択した方がよいでしょう。

雨どいの清掃

雨どいの清掃は、雨どいが詰まってしまったときに行います。

雨どいが詰まったままになっていると、雨水がきちんと流れずにあふれてしまい、外壁を伝うことになってしまいます。

その結果、外壁が傷み、雨漏りにつながるため、注意が必要です。また、雨漏りだけでなく、シロアリの発生につながるケースもあるため、雨どいの詰まりに気が付いたら、早めに雨どいの清掃を依頼しましょう。

雨どいの傾き補正

雨どいの傾き補正は、雨どいの金具が破損していたり、雨どいにゴミが詰まっていたりする場合に必要となります。

雨どいの傾きが正しい位置にあるのは、金具が適切な位置に設置されていたり、雨どいの中にゴミが溜まっていないからです。

雨どいの傾きが悪化すると、雨水がきちんと流れなくなってしまうため、早めにメンテナンスする必要があります。

また、雨どいの傾き補正の場合は、部分補修で済む場合と雨どい自体の交換をしなければならない場合があります。

雨どいの部分補修

雨どいの部分補修は、経年劣化などで雨どいに穴が開いてしまったときに行います。

一般的な方法は、雨どいにできた穴をコーキング剤などでふさぐ方法です。

ただし、何度も雨どいに穴が空くようであれば、部分修理ではなく、雨どい自体の交換をした方がよい場合もあるため、どちらの修理方法がいいかを専門業者に確認した方がよいでしょう。

雨どいの全部交換

雨どいの全部交換は、自然災害などで雨どいが割れてしまったり、大きく破損してしまったりしたときや経年劣化が起こってしまったときに行います。

雨どいの全部交換はその名前の通り、雨どいを完全に交換する方法です。

雨どいの部分補修で問題がない場合もありますが、部分的に補修を行っても、何度も補修を繰り返さなければならない場合は、雨どいの全部交換がおすすめです。

軒天の塗装

軒天とは、軒天井や軒裏天井とも呼ばれる壁から突き出している屋根の裏側のことをいいます。

経年劣化で色あせなどを起こした場合、軒天を塗り直すことがありますが、このとき、外壁も一緒に塗り直すことが多い傾向にあります。

軒天の塗装をすることで、塗膜により湿気などから屋根を守ることができるため、軒天の塗装のメンテナンスは重要です。

また、塗装により、ホコリが付着しづらくなるといったメリットもあります。

軒天のカバー工法(重ね張り)

軒天が経年劣化によって、色あせるだけでなく、穴が開いてしまったり、はがれてしまったりすることがあります。

そんなときに行うのが、古い軒天の上に新しい軒天を重ね張りする軒天のカバー工法(重ね張り)です。

元々ある軒天の上から、ベニヤなどを重ねてカバーするため、解体費用もかからず、軒天の廃材が出ません。

軒天の全交換と比較して、費用がかからず、工期も短いといったメリットもあります。

屋根のカバー工法(重ね葺き)

屋根のカバー工法(重ね葺き)は、屋根を葺き替えずに、古い屋根の上から防水シートと新しい屋根材を用いてカバーします。

また、屋根を廃棄しないため、廃材が出ません。屋根の葺き替えと比較して、費用がかからないといったメリットがあります。

屋根の葺き替え

屋根のメンテナンス方法は、修理とリフォームの両方が存在し、部分的な補修であれば、修理で問題ありません。

ですが、屋根のひどい剥がれや割れ、雨漏りや経年劣化が起こっているなど、屋根の塗装や屋根のカバー工法では間に合わない状態になってしまった屋根を完全に交換することを屋根の葺き替えといいます。

屋根を葺き替えるときには、下地も修繕して行うため、完全に屋根が新しくなります。

屋根の廃材が出たり、工期と費用がかかったりするなどデメリットも多いですが、屋根の葺き替え以外に解決できる方法がないことがほとんどであるため、実施せざるを得ないケースが多い傾向にあります。

破風板板金交換

破風板のメンテナンスはほとんどの場合、塗装です。ただし、塗装では修理できない場合に破風板板金交換が行われます。

破風板板金交換が行われるケースは、破風板板金交換がはがれてしまったり、割れてしまったりしており、なおかつ、内部まで劣化している場合です。

破風板板金交換をする場合には、単体で行われることはほとんどなく、屋根や外壁のメンテナンスと一緒に行われる傾向にあります。

屋根の断熱工事

屋根の断熱工事は、屋根の他のメンテナンスと一緒に行うことが多いメンテナンスです。

屋根の断熱工事は、経年劣化により、部屋が夏は日差しで暑かったり、冬は外気で寒かったりしてしまう状態を改善するために行います。

屋根の断熱工事をすることで、夏は涼しく、冬は暖かくなるため、光熱費を節約することが可能です。

屋根の断熱工事には、屋根の外側から実施する方法と屋根の内側から実施する2つの方法があるため、屋根のメンテナンスをするときにどちらがよいかを選択します。

屋根の耐用年数・寿命を延ばすためのメンテナンス時期と費用相場

屋根の耐用年数・寿命を延ばすためのメンテナンス時期と費用相場は、屋根材によって異なります。なぜなら、屋根材によって、耐用年数・寿命が異なるためです。

屋根材を選ぶときは、屋根材の耐用年数・寿命を知っておくことも大切ですが、同時にどのようなメンテナンスが必要かも知っておくようにしましょう。

以下は屋根の耐用年数・寿命を延ばすためのメンテナンス時期と費用相の一覧を表にしたものです。

【屋根の耐用年数・寿命を延ばすためのメンテナンス時期と費用相の一覧】

屋根材の修理方法 メンテナンス時期 費用相場
テープ補修 屋根に穴が開いたとき 10,000~40,000円程度
コーキング補修・シーリング補修 屋根に穴が開いたとき 10,000~60,000円程度
塗装 10~100年※1 150,000~400,000円程度
漆喰詰め直し 10~15年に1回 60,000~120,000円程度
瓦の差し替え 屋根の一部が割れたり、はがれたりしたとき 1,200,000~2,500,000円程度
瓦の葺き直し 20~60年に1回 1,000,000~2,500,000円程度
棟板金・棟瓦工事 15~25年に1回 250,000~300,000円程度
棟板金の交換 10~15年に1回 40,000~250,000円程度
棟瓦の積み直し 7~10年に1回 10,000~15,000円程度/1mあたり/
谷板金の交換 20~30年に1回 30,000~200,000円程度
雨どいの清掃 1年に2回 5,000~30,000円程度
雨どいの傾き補正 雨どいに不具合が出たとき 2,000~20,000円程度
雨どいの部分補修 15~30年※2 20,000~50,000円程度
雨どいの全部交換 15~30年※2 200,000~500,000円程度
軒天の塗装 15~25年に1回 1,000~1,500円程度/1㎡あたり
軒天のカバー工法(重ね張り) 10~15年に1回 120,000~180,000円程度
屋根のカバー工法(重ね葺き) 10~30年に1回※3 600,000~1,800,000円程度
屋根の葺き替え 6~60年に1回※3 700,000~2,800,000円程度
破風板板金交換 10~25年に1回 200,000~270,000円程度
屋根の断熱工事 20~30年に1回 400,000~700,000円程度

※1 ただし、屋根材の材質によって、メンテナンスの時期は異なります。
※2 ただし、雨どいの材質によって、メンテナンス時期は異なります。
※3 ただし、屋根材の耐用年数によって、メンテナンスの時期は異なります。

屋根の耐用年数・寿命を延ばすためのメンテナンス時期は、通常よりも前に必要なことはある?

メンテナンスの時期は一般的な時期で設定されているため、風の強い地域や塩害がある地域、台風や大雪などの自然災害に遭ってしまった場合には、この限りではありません。

このようなケースに当てはまる場合には、通常のメンテナンス時期よりも早めにメンテナンスが必要です。

もちろん、メンテナンス時期は基本的なタイミングであるため、通常のメンテナンス時期よりも遅くメンテナンスをしても問題がない場合もあります。

ですが、大きなトラブルが発生してからでは遅いので、通常のメンテナンス時期にしっかりメンテナンスをするようにしましょう。

屋根の耐用年数まとめ

家を建てるときには、さまざまな知識を持っておくことが大切です。なぜなら、家は建てたら終わりではなく、家を維持していくことが必要になるからです。

家の維持をするということは、定期的に必要なメンテナンスをし、生活に支障が出ないようにすることをさします。そのためには、家に関わるさまざまな部分の耐用年数・寿命を知っておかなければなりません。

屋根材の種類によって、耐用年数・寿命の違いが生じます。屋根材を選ぶときには、どのくらいの耐用年数・寿命であるかを知っておかなければ、早い段階でのメンテナンスになってしまい、費用が思いの外、かかってしまうなど、困ることもあるでしょう。

屋根の耐用年数・寿命を延ばすには、メンテナンスが必須です。不具合が出た場合には、すぐに対処するようにしなければなりません。

不具合をそのままにしておくと、状況が悪化し、より高額なメンテナンスが必要になってしまいます。

また、それと同時に屋根にはメンテナンスの時期がそれぞれ決まっているので、メンテナンスの時期がきたら、必ずメンテナンスを実施するようにしましょう。