20代のうちにマイホームを購入すると、住宅ローンの返済に余裕が出て不動産資産も取得できるなどのメリットがあります。
しかし、早い時期にマイホームを購入して後悔することもあります。
若いうちは収入が少ない中でなんとか資金繰りをしてマイホームを取得しても、うまくいかなくなることも珍しくありません。
早いうちに財産を持つことは良いのですが、当初想定していないことが起こり住宅ローンの返済に窮することもあるでしょう。
今回は、20代でマイホームを購入して後悔する理由や事例を解説します。
最後には後悔しないための対策についても説明するので、ぜひ参考にしてください。
20代のマイホームに後悔…購入した理由は?
20代のうちにマイホームを購入すると、自宅という財産を早い年代で取得できるメリットがあります。
購入にあたり当初想定した資金計画が順調にいけば、住宅ローンの返済も早く終わります。
人生で最も高価な買い物といわれるマイホームを早く購入できれば、次の資産形成の選択肢が増えてくるのです。
ここでは、20代でマイホームを購入する理由を紹介します。
住宅ローンの返済が早く終わる
人生のうちでマイホームの購入は最も大きいものなので、購入資金に充てる住宅ローンの負担も大きいものがあります。
マイホームは一生の財産となるもので、何度も購入するものではありません。
主な住宅取得資金には、自己資金と住宅ローンがあります。
たとえば、住宅金融支援機構のフラット35では、最長返済期間は35年か80歳到達までの期間とされています。
このことから、20代で返済をはじめれば、65歳までに完済できる可能性が高いです。
住宅ローンの返済が早く終われば、売却したり別の投資をしたりする機会も広がります。
家賃負担分を住宅取得資金に活用できる
若い年代では、マイホームを購入するより賃貸住宅に住むことも多いでしょう。
賃貸住宅に住んでいる場合は、毎月支払う家賃の負担は少なくないです。
賃貸住宅の家賃負担分で、住宅ローンを返済できれば資産形成につながります。
賃貸は住む家が固定されず固定資産税などの維持費が不要ですが、持ち家と比べると自由度は劣ります。
マイホームは賃貸に比べて、間取りや設備を自分好みに選べるのもメリットでしょう。
また、住宅取得資金は住宅ローン控除が受けられるほか、取得後に賃貸や売却することもできます。
土地や家屋を購入することで不動産資産を取得でき、のちのち購入した資産の有効活用が図れるのはメリットです。
老後の資産形成の選択肢が増える
住宅ローンを返済し終わると、マイホームを所有できます。
土地や家屋を所有できると、その後の資産形成の選択肢が増えます。
ローン完済後は、マイホームを賃貸や売却できますし、更地にしてアパート経営などの活用も可能です。
売却や賃貸などで得た利益で、新たな不動産や金融資産を取得することもできます。
子育て時期などに特定時期に集中する金銭的負担を分散できる効果もあるので、一時期に負担が集中することなく、ほかの財産形成の余地が生まれるのもメリットです。
20代のマイホームに後悔…その理由は?
20代のうちにマイホームを取得したあと、後悔するケースもあります。
早くマイホームを取得すると、住宅ローンの負担が平準化でき自由度が高い家を取得できるメリットがありますが、後悔することがないわけではありません。
マイホーム購入を後悔する理由には、次のようなものがあります。
住宅ローンの返済が困難になった
物件の維持費が大きくなりすぎた
購入した物件の間取りや使い勝手に不満が出てきた
職業や家族構成が変わるなど環境変化があった
購入前にはわからなかった近所への不満がでてきた
住宅ローンの返済が困難になった
20代のマイホーム購入で後悔する最大の理由は、住宅ローン返済が困難になることでしょう。
もともと、20代の年収は低く不安定になる傾向があります。
借入限度額が上限に達した状態で、ローンを組むこともあるでしょう。
ローン借入後に、景気の悪化で職を失い、転職がうまくいかない事態も考えられます。
また、住宅資金の都合上夫婦でペアローンを組んでいる場合に、子育てや介護など配偶者が勤められない状態になると、返済計画の見直しを余儀なくされます。
また、健康状態は予測できないので、返済する状態が悪化して長期化することもあるかもしれません。
想定外の収入減はいつでも起こりえます。
20代のうちにマイホームを取得すると住宅ローンの返済が早くはじまるのは良いのですが、不確定要素によって資金計画が狂ってしまうリスクは覚えておきましょう。
物件の維持費が大きくなりすぎた
賃貸住宅とマイホームの違いは、維持費がかかるかどうかにあります。
維持費のうち、毎年発生する固定資産税や保険料は、当初から想定しやすい項目です。
しかし、修繕費の想像はなかなかできません。
新築当初は物件が新しく、設備の不具合も無いので負担を気にすることはありませんが、10年程度経過すると設備の修繕や入れ替えが必要になってきます。
家電製品の買い換えや暖房設備の入れ替えなどは、金額が大きいものが多いです。
これらは、一旦負担すれば終わりではなく定期的に費用がかかります。
また、家電や設備の故障する時期は連続することがあるので、金銭的負担が続いてしまうこともあるでしょう。
また、家屋の経年劣化では、屋根や外壁の修繕や水回りの改修など、金額が大きいものがでてきます。
定期的に積み立てをしていれば良いのですが、収入が少ない年代だと貯蓄ができていないこともあるでしょう。
物件の維持費は、想定以上に大きくなることはよくあるので注意しましょう。
購入した物件の間取りや使い勝手に不満が出てきた
一生のうちに、マイホームを取得する機会は何度もありません。
購入前には念入りに情報収集をし、ベストと思われる判断で購入したとしても、実際に住んでみないと快適かどうかはわかりません。
購入後にああしておけば良かったという後悔はある程度避けられませんが、購入経験が無い以上ある意味仕方が無いことです。
工務店は家づくりのプロですが、施主の嗜好はそれぞれ異なるので、完全にピッタリ合う提案ができない場合があります。
また、資金面での制約もあります。
20代は収入が少なく不安定な年代です。
夢のマイホームを購入するときに、抱いていた希望がすべて叶うことはありません。
多くの要望の中から、どうしても採り入れたい時効を厳選して設計するのが普通です。
優先順位の付け方が間違っていたり、住んでいるうちに変わったりすることもあります。
とくに子育てや介護の問題が発生すると、想定した間取りなどの条件では十分にカバーできないことがあるので注意しましょう。
職業や家族構成が変わるなど環境変化があった
職業や家族構成の変化は必ず発生します。
これらの環境変化は当初にある程度見込んでおくものの、完全に予想できるものではありません。
子どもの数が増えたり、年齢が上がると完全な個室が必要になったりすることもあるでしょう。
また、親の介護が発生すると、マイホームに引き取るか親の自宅に通うかで生活条件が変わってきます。
マイホーム内で親の部屋をリフォームしたり、親の自宅へ頻繁に行くので自宅を開けがちになったりすることもあるでしょう。
なかには、介護費用の負担が大きくなったり、つきっきりで介護するために自宅を手放さなければならなくなったりする事態もあるかもしれません。
マイホームを取得しても、ずっと住み続けられるものではないという一種の割り切りが必要かもしれません。
購入前にはわからなかった近所への不満がでてきた
マイホームを取得する前に、現地の下見を行うのが通常です。
はじめてのマイホームでも十分に気をつけていると思いますが、数度の下見ではわからないことがあります。
たまたま近所の住人が留守だったり、曜日や時間帯によって状況が異なったりする場合があるかもしれません。
通勤通学途中の挨拶や町内の自治会、ペットの散歩など近所と接する機会は、意外と多くあります。
近所の様子は住んでみないとわからないことが多く、すべてを把握して準備しきれるものではありません。
近所の方に直接はなしを聞いたりして、できるだけ情報収集を怠らないようにするしかありません。
20代のマイホームに後悔した事例
20代のマイホーム取得で後悔する理由を解説しました。
ここでは、口コミサイトやSNSなどネット上にある事例を紹介します。
これらの事例は、特定のケースに限定されたものではなく、どこにでも広く当てはまる事例が含まれます。
自分のこととしてよく理解しておきましょう。
事例1 転勤でマイホームを手放すことになった
就職したての頃は20代前半で、これから予想できないこともあるけど夢のマイホームを購入してみました。
無駄遣いもなくなり、生活が落ち着くかもと思ったからです。
仕事は順調で転職することは考えていませんが、最近責任ある立場について転勤を打診されることが多くなりました。
単身赴任をしているうちは良かったのですが、妻や子どもと暮らしたい気持ちが大きくなり、結局マイホームを手放すことになってしまいました。
事例2 出産で妻が仕事を続けられなくなって返済がきびしくなった
正直ひとりで住宅ローンを返していくのは難しかったので、マイホームは諦めていました。しかし、妻もマイホームがほしくて仕事をしてくれることになり、夢のマイホームが手に入ったのです。
購入してからしばらくは返済も順調だったのですが、妻が妊娠し仕事を辞めざるを得なくなると、途端に返済が厳しくなっていました。
妻の仕事復帰の時期も、まだわからない状況です。
子育てには意外とお金と時間がかかることも、ようやくわかってきました。
早いうちからお金を貯めておけば良かったと後悔しています。
事例3 維持費がかかりすぎて大変
マイホームに住んでいるといろいろな維持費がかかります。
ローンの返済はわかっていたのですが、固定資産税などの税金や火災保険料がバカになりません。
とくに固定資産税は、新築のうちは良いのですが、一定時期を過ぎると毎年値上がりするようになるとは知りませんでした。
また、数年すると家電が壊れたり、普段使っている給湯器の部品を交換したり、あちこち直さないといけないことが増えてきました。
とくに水回りを直したときには多大な出費でした。
最初は新しくて気持ちよく過ごせたのですが、年数を重ねると続けて不具合が起こってくるのですね。
これからどんな修理が必要になるのか考えると怖いです。
事例4 価格で妥協したことを後悔した
マイホームを購入したときは、収入が少なかったので必要最低限の条件で購入しました。
ローンの負担で首が回らなくなるのも嫌でしたから。
でも、価格ばかり重視して妥協すると、物足りないことも増えてきます。
ランドリールームがあったらとか、ウォークインクローゼットがあったらなど、ないものが欲しくなってしまいます。
部屋ももう少し広ければ友達を呼ぶこともできるのですが。
価格にこだわりすぎるのも良くなかったな、と反省しています。
事例5 家族構成が変化して住みにくくなってしまった
賃貸物件の場合は、家族構成が変わったとしても引越しで対応できますが、マイホームの場合はそうはいきません。
マイホームでは家族構成が変わった場合も引越しができず、間取りの変更も難しいです。
出産や育児、親の介護など家族構成が変わった場合は、変化に合わせづらく不便に感じるため、将来の家族構成をしっかりと考えておけばよかったです。
事例6 近所付き合いや周辺環境に悩みが多い
意外と近所の生活音が聞こえて困っています。
小さい子どもがいる家だと、昼夜に関わらず泣き声が気になります。
住宅地だと案外、隣の生活音が気になりますね。
また、ゴミの出し方のルールが守られなかったり、ペットの糞の始末がされていなかったりするのも嫌です。
実際に住んでみないとわからないこともあるのとは言え、周りの環境ばかりは思い通りにはいかないと思っています。
20代のマイホームに後悔しない対策は?
20代のマイホームに後悔することはありますが、購入していけないわけではありません。
後悔する理由や口コミを参考に、事前に準備できることはやっておきましょう。
準備が万全であれば、想定外のことが起こったとしても対応できる場合があります。
ここでは、後悔しないための対策について解説します。
購入資金に余裕を持っておく
20代はほかの年代と比べて収入が少ない傾向があります。
このため、購入資金を抑えるため、物件の条件を妥協してしまうこともあるでしょう。
この場合には、ペアローンや親子ローンなど借入方法を検討したり、親や祖父母から住宅資金の提供を受けたりしても良いかもしれません。
ひとりでは負担が重すぎる住宅ローンでも、配偶者や親などの親族の協力で負担が軽減されることがあります。
とくに、特定の親族からの贈与は税制上の優遇措置があるので、贈与税や相続税を抑えられます。
マイホームは人生で最大の買い物です。
親などに頼りたくないと思うこともあるかもしれませんが、長い目で見れば無関係とは言えません。
購入資金に不安があれば、率直に相談してみるのもよいでしょう。
維持費を計画的に蓄えておく
マイホーム取得後も、維持のためのお金はかかり続けます。
固定資産税や火災保険料はある程度計算しやすいですが、決して少ない金額ではありません。
また、家屋は経年劣化により修繕費が必要になります。
とくに5年を超えるあたりから、大規模な修繕が必要です。
修繕費をその時の手持ち資金で負担するのは無理があります。
購入当初から、修繕にも耐えられる積み立てが必要です。
金融機関や不動産会社・ファイナンシャル・プランナーなどの専門家の力も借りながら、資金計画を立てておきましょう。
すべてが想定通りに行くことはありませんが、多少の備えがあるだけでも選択肢が広がるかもしれません。
維持費を計画的に貯蓄しておくなど、購入直後から準備できることはぜひやりましょう。
ライフプランの変化に対応できるようにしておく
長い人生でライフプランの変化を予測することは難しいです。
しかし、子どもが増えたり親の介護が必要になったり、または転勤や転職したりなど考えられる変化は想定しておく方が良いです。
購入当初の状況が、永遠に続く保証はどこにもありません。
考えられるリスクはすべて想定しておきましょう。
ときには、想定以上の変化が起こるかもしれません。
しかし、その時々の変化が許容可能なものなのか、根本的に対策をしないといけないものなのかは、普段の準備状況にもよります。
当初から変化は起こるものと想定して準備しておきましょう。
マイホームに住むうちに、部屋の間取りやローンの返済計画など見直すことがあるかもしれません。
くれぐれも、その場限りで後から対応を考えようなどという安易な考えは捨てましょう。
ファイナンシャル・プランナーなど、専門家に依頼してライフプラン表やキャッシュフロー表を作成することも大切ですので、ぜひ検討しましょう。
場合によっては、売却することも想定しておく
せっかく取得したマイホームも、いつか手放す事態が起こることがあります。
絶対に住み続けると意地をはるよりも、柔軟に考えた方がうまくいくこともあるので心に留めておきましょう。
たとえば、転勤が続く場合には家族を残して単身赴任するだけではなく、住環境の良い場所に引っ越す方が良いかもしれません。
その場合、マイホームは誰かに賃貸するか売却することになります。
その時々でベストな判断ができるように、有利な判断ができることが大切です。
はじめてのマイホームにこだわりたい気持ちはわかりますが、場合によっては売却することも想定しておけば選択肢が広がります。
マイホームを大事に使い、賃貸や売却する可能性も持ち続けておくと、想定外の事態にも対応できるかもしれないので、留意しておきましょう。
20代のマイホームに後悔…まとめ
20代でマイホームを取得すると、ローンの返済期間を長く取れたり、早く完済できたりするなどのメリットがあります。
一方、年収が低く生活が不安定な傾向のある時期でもあるので、後悔することもあるでしょう。
とくに住宅ローンの負担は重くのしかかってきます。
マイホーム取得を後悔する理由には、次のようなものがありました。
- 住宅ローンの返済が困難になった
- 物件の維持費が大きくなりすぎた
- 購入した物件の間取りや使い勝手に不満が出てきた
- 職業や家族構成が変わるなど環境変化があった
- 購入前にはわからなかった近所への不満がでてきた
しかし、20代でマイホームを取得しても後悔しないようにすることは可能です。
そのためには、よく後悔するポイントと対策を考えておくことが大切となります。
後悔しないための対策は次のとおりです。
- 購入資金に余裕を持っておく
- 維持費を計画的に蓄えておく
- ライフプランの変化に対応できるようにしておく
- 場合によっては、売却することも想定しておく
これらの対策は、計画的に行わなければなりません。
もし、個人で行うのが難しければ、金融機関や不動産会社・ファイナンシャルプランナーなどの専門家の意見も聞くこともよいでしょう。
20代のマイホーム取得で後悔することがあるのも事実です。
しかし、事前に対策しておけば対応は可能です。
今回の記事が、後悔しないための参考にしてください。



















