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【工務店の図面】注文住宅の家づくりに必要な費用と種類

家づくりを注文住宅で行う場合、自分の要望が反映されるか不安に感じることがあります。

特にはじめての家づくりでは、経験や知識不足から気になるものです。

不安の解消には、工務店の図面が大いに役立ちます。

専門的な図面は見てもわからないと諦める前に、図面の種類と見方の基礎を押さえておきましょう。

図面は種類が多く費用もかかりますが、必ず役立つものです。

今回は、工務店が作成する主な図面の種類と見方を解説します。

理想の家づくりに役立つ情報ですので、最後までお読みください。

工務店の家づくりに必要な図面とは?

工務店の家づくりに必要な図面には、いろいろな種類があります。

平面図や平面詳細図・設備図などが一般的に知られていますが、工務店ではさらに多くの図面を作成しています。

工務店から設計事務所に委託している場合もあります。

図面は設計図書とも言われ、家づくりには欠かせない書類です。

発注者である施主と工務店との合意文書と言ってよいでしょう。

図面を作成する効果は、施工前だけではなく施工中や後にも及びます。

最初は不満がない図面でも、施工中に予算不足や種々の事情により設計変更を行うことがあります。

その場合も図面がしっかりしていれば、変更箇所も明確にでき、合意内容の確認も簡単です。

また、施工後の引き渡しの際にも、図面が残っていれば品質の確認ができるだけでなく、後々の品質保証を確かめるための証拠にもなります。

図面を作成する労力とコストはかかりますが、家づくりには欠かせないアイテムと言えるでしょう。

今回の記事では、10種類を紹介していきます。

工務店の図面作成に必要な費用

工務店が注文住宅を扱う際に図面作成に必要な費用は、本体価格の2〜5パーセントといわれています。

令和3年度 住宅市場動向調査では、全国平均で3,459万円(土地購入なし)なので、約69〜173万円必要となります。

図面の作成は、工務店に所属する建築士や委託された建築士が行います。

しかし、大手のハウスメーカーや工務店によっては、無料で作成することを謳い文句にしているところがあります。

設計が画一化しているハウスメーカーは除いて、工務店が無料で作成する場合は注意が必要です。

図面の作成コストは必ずかかっているはずなので、無料の場合はしっかりとした図面があるかどうかを確認しておきましょう。

理想の家づくりをする根拠となるものなので、後々のトラブルにつながらないよう注意します。

工務店で注文住宅を建てる場合の図面の種類

家づくりをする際に、図面はとても重要です。

工務店と契約した際には、建物の実物は存在しないため、施主は図面により物件を確認することになります。

事前の打ち合わせに使用するだけでなく、建設中も図面を元に話し合いをすることになります。

家づくりに使う設計図は主なものだけで10種類以上あり、まとめて設計図書とも呼びます。

ここでは、実際に工務店で注文住宅を建てる場合に作成する図面について解説していきます。

図面は、コンピューター上で専用ソフトのCAD(キャド)で作成されることが多いです。

主な図面は次の10種類です。

  1. 立面図
  2. 配置図
  3. 平面図
  4. 断面図
  5. 平面詳細図
  6. 構造図
  7. 展開図
  8. 設備図
  9. 外構図
  10. 仕様書

ほかにも作成される場合がありますが、必要に応じて作成されることが多くなります。

この10種類を順番に解説していきます。

1.立面図

立面図とは、建物の外観を東西南北から描いた図のことです。

住宅の外観イメージがわかります。

屋根や外壁・窓・バルコニー、フェンスなどの位置や形状、構造などを確認するのに便利

です。

完成後の外観を表しているので、しっかりチェックしておきましょう。

2.配置図

配置図とは、敷地と建物の位置関係などを真上から見て描いた図です。

道路や建物・庭の位置や方角・寸法なども確認できます。

立面図と並んで、注文住宅でよく目にする図面の一つです。

3.平面図

平面図は、建物の方位や間取りなどの構造を真上から表した図です。

建物内の部屋数や広さ、方位などを各階ごとに確認できます。

不動産業者の説明資料や住宅広告・専門誌などによく掲載されています。

4.断面図

断面図は、建物の断面を垂直に切り取って表した図です。

地面から床までの高さや各階の天井高・屋根までの高さもわかります。

なお、矩計図(かなばかりず)は断面図をさらに詳細にしたもので、床や壁・天井・屋根の厚さや材料、仕上方法などの住宅性能が記載されています。

5.平面詳細図

平面詳細図は、平面図をより詳細に表した図で、施工現場で使われます。

家具や建具・フローリングの方向や納まり、寸法などが詳しく書かれています。

建設現場で最も重視される図です。

6.構造図

構造図は、建物の構造部材を表した図です。

柱や梁などの部材や接合部の形式などが詳細に書かれています。

実際に建物を建てるための情報として、現場で使われます。

7.展開図

展開図は、部屋の中心から、それぞれ4方面の壁を見た図です。

各部屋の形状やデザイン・ドアや設備の配置状況を確認できます。

部屋ごとの詳細な情報が記載されています。

8.設備図

設備図は、電気やガス・水道など機器の取り付け位置と配管配線を表した図です。

コンセントの位置や数を示した電気設備をよく目にします。

電気や冷暖房の情報は後から変更できないので、よく確認しておく必要があります。

9.外構図

外構図は、居住スペースである建物の外側にある構造物を真上から表した図です。

門塀や車庫・植栽や物置など、構造物のデザインや仕上げを確認できます。

10.仕様書

仕様書は、図面に表記していない情報を記載した書面です。

記載内容は、使われる資材や素材の品質・性能・施工方法・メーカー名から、部材の品番・数量・定価・見積もりまで詳細に書かれています。

図面ではなく細かい文言なので見落としがちですが、施工上大切な情報ですので必ず確認しておきましょう。

工務店の図面の見方や注意点

工務店の図面はなじみがない上、縮尺があり専門用語や記号が使われることが多いため、初めて見る方にはどこを注意すればよいかわかりにくいです。

しかし、図面は施主と工務店との合意事項をまとめたものなので、わからないことがあれば設計者に尋ねましょう。

もし、図面の見方がわからなければ、設計者にどんどん質問しましょう。

図面というと間取りを表す平面図をよく目にしますが、ほかにも大事な情報が満載です。

天井の高さや壁や床の仕上げ、電気コンセントやエアコン設備の配置場所まで、記載されている情報をしっかり読み取りましょう。

また、確認する際には、図面上だけの確認とせずに実際の使用感を意識しましょう。

天井の高さや通路の幅などを、実際にイメージしておくことが大切です。

完成してから、こんなはずではなかったと後悔しないようにしましょう。

縮尺

図面には必ず「縮尺」があります。

実際の距離を知るには、図面上の距離と縮尺率を用いて求めます。

たとえば、1/1,000の図面上の距離が10cmだと次のように求めます。

10cm×1,000=10,000cm(100m)

100mが実際の距離だとわかります。

次に図面を見る際に必要な「線」の表記を紹介します。

線の太さに意味があるので、それぞれの意味を押さえましょう。

太い実線

対象物の形状

細い実線

奥に見える部分の形状や寸法線・記述記号など

破線

対象物の見えない部分を

細い一点鎖線

図形の中心線や通り芯

寸法表記

図面には寸法に関する記載が多くあります。

それぞれの記号の意味を押さえて、実際のイメージを持つようにしましょう。

主な寸法の表記は次のとおりです。

L

長さ

W

H

高さ

D

奥行き

R

半径

Φ

直径

t

厚さ

正方形

その他の図面記号

このほかにも、図面には電気設備や火災報知器などの消防設備、配線配管など、さまざまな記号が使われています。

図面の注意点(建築確認申請)

設計図書となる図面作成は、工務店の建築士か別に委託された建築士が行います。

図面が完成したら、これをもとに「建築確認申請」を行います。

建築確認申請とは、建物を建てるときに建築基準法やその他の各種法令等を守っているかどうかの判断を受ける手続きです。

手続きは次の流れで行います。

  1. 自治体か民間の指定確認検査機関に申請書を提出
  2. 建築基準法やその他の各種法令等に適合しているか審査が行われる
  3. 無事に検査に合格すると、検査済証が発行される

この検査済証を入手して、ようやく工事に着工できるのです。

この手続きは1〜2ヶ月すると許可が下ります。

合格後は基本的に設計変更はできないと覚えておきましょう。

検査済証を受け取ると、住宅ローンの本申し込みや実際の施工で忙しくなります。

設計をする際には、工務店とよく話をして要望事項の漏れなどないようにしましょう。

工務店の図面に関する知識まとめ

工務店の作成する図面にはさまざまなものがあり、施主と工務店の合意事項となります。

設計図書となる主な図面は次のとおりです。

  1. 立面図
  2. 配置図
  3. 平面図
  4. 断面図
  5. 平面詳細図
  6. 構造図
  7. 展開図
  8. 設備図
  9. 外構図
  10. 仕様書

種類が多くて難しそうに見えますが、できるだけ自分で確認し、わからないことは工務店に確認することが必要です。

また、設計図書は、建築確認申請後では変更が難しくなるので入念に確認しておきましょう。

今回は、家づくりのための図面の種類と見方を紹介しました。

理想の家づくりを成功させるために参考となれば幸いです。